1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト中枢神経系におけるコリン作動性ニューロンの多様性
Project/Area Number |
11670171
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小田 惠夫 金沢大学, 医学部・医学科, 助教授 (70169316)
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Keywords | Human brain / Vesicular acetylcholine transporter / Choline acetyltransferase / In situ hybridization / RT-PCR |
Research Abstract |
1.In situ hybridization法によるヒト中枢神経系におけるVAChTの局在 ヒトVAChT翻訳領域をクローニングし、pBSベクターに組み込んだ。この組み換えベクターからT3およびT7RNAポリメラーゼを用いてアンチセンスおよびセンスRNAプローブを作成し、ヒト剖検脳に対しin situ hybridizationを行った。現在のところ、Meynert基底核、尾状核、被核の大型の神経細胞に、VAChTmRNAのシグナルを確認できた。さらに、別の領域においてもin situ hybridizationを継続している。 2.免疫組織化学によるVAChTの局在-抗ヒトVAChT抗体の開発- 組み換え発現ベクターを用いて、ヒトVAChTのカルボキシル基末端の細胞質ドメイン(58個のアミノ酸からなる)を大腸菌に発現させた。これを、カラムや電気泳動法を用いて精製し、大腸菌培養液8Lから、最終的に約2.9mgのVAChT蛋白を得た。現在、これを用いてラットを免疫中である。 3.PCR法によるChAT mRNAの検出 ヒト剖検脳凍結標本より、mRNAを抽出した。まず、5'非翻訳領域の異なる4種類のChATmRNAがどの領域で認められるかRT-PCR法を用いて検討した。ヒト脳では、mRNAが非常に少ないことや変性が加わって断片化しているため、実験動物と同じ方法では、ChATmRNAを検出できなかった。現在、検出方法の変更を検討している。
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Research Products
(1 results)