1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670265
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
片岡 佳子 徳島大学, 医学部, 助手 (40189303)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 治之 徳島大学, 医学部, 助手 (80294669)
大西 克成 徳島大学, 医学部, 教授 (10037400)
|
Keywords | 非ステロイド系抗炎症剤 / 小腸潰瘍 / 脂質過酸化 / アスコルビン酸 / 胆汁 / Lactobacillus acidophilus / Escherichia coli / グラム陰性桿菌 |
Research Abstract |
非ステロイド系抗炎症剤による薬剤性小腸潰瘍の発生に腸管内細菌叢がどのように関与しているのか、また、Lactobacillus acidophilusによる潰瘍形成抑制の機序を解明するために、5-bromo-2-(4-fluorophenyl)-3-(4-methylsulfonylphenyl)thiophene(BFMeT)誘発ラット小腸潰瘍をモデルとして以下の点を明らかにした。 1.潰瘍形成を抑制するL.acidophilusの培養上清は、in vitroでt-butylhydroperoxideによる赤血球膜の脂質過酸化を抑制し、抗酸化活性を示した。 2.各種の抗酸化剤のBFMeT誘発小腸潰瘍に対する影響を調べたところ、活性化好中球から生成される次亜塩素酸を効率よく失活させるアスコルビン酸が非常によく潰瘍形成を抑制した。 3.胆管にカニューレを挿入したラットにBFMeT1000mg/kgまたはアラビアゴム溶液のみを投与し、胆汁分泌量を測定したが、有意な差はなかった。 4.総胆管-盲腸バイパス手術により胆汁が小腸内を流れないようにしたラットでは、BFMeT誘発小腸潰瘍形成が抑制され、潰瘍形成時に起こるグラム陰性桿菌の増加も抑制された。 5.BFMeT投与後に腸管運動が低下し、盲腸内の菌が逆行してグラム陰性桿菌が増加するのではないかと考え、charcoal法でtransit indexを測定したが、アラビアゴム群との差はなかった。 6.BFMeT投与12,18時間後の回腸内容物の抽出液とEscherichia coliおよびL.acidophilusを混合保温後経時的に生菌数を測定したが、E.coliの増加は起こらなかった。
|
Research Products
(1 results)