1999 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児突然死症候群(SIDS)と若年者突然死例のLQT遺伝子変異の解析
Project/Area Number |
11670427
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
齋藤 一之 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10215535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 直人 弘前大学, 医学部, 教授 (40161799)
村井 達哉 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (80129692)
舟山 眞人 東北大学, 医学部, 教授 (40190128)
高田 綾 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30245196)
原 正昭 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (50129160)
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Keywords | SIDS / LQT2 / SSCP / シーケンス解析 / 同義置換 |
Research Abstract |
乳幼児突然死症候群(SIDS)におけるLQT関連遺伝子のLQT2遺伝子について解析を検討した。 1.試料:30例の乳幼児の突然死例(SIDS;26,その他;4、年齢は生後4日〜8ヶ月)の剖検時に採取した血液および健康成人48名(大学生ボランティア)より採血した血液よりDNAを抽出した。 2.方法:プライマーはItohおよびCurranらの配列情報を用いて、LQT2遺伝子(7q35-36)のexon6〜10の各exon全長をコードするようintoron配列より設計し合成依頼した。上記DNA試料を用いて各プライマーの組み合わせごとにPCR増幅後を実施した。増幅の有無を確認後、増幅試料についてSSCP解析およびDNAシーケンシング解析を実施した。 3.結果:30例の乳児突然死群のSSCP解析結果は、exon9、10ではアブノーマルバンドは検出されなかったが、exon6、7、8では、アブノーマルバンドが検出された。さらにシーケンス解析によりexon6にコドン489と513の2箇所、exon7にコドン564、exon8にコドン652にいずれも同義置換の多型であることが判明した。一方、正常対照群も同様の結果で、検出した多型頻度分布におけるSIDS群と正常対照群との比較でも有意差は認められなかった。以上、SIDS症例におけるLQT2遺伝子との関連性は、顕著に出現する変異あるいは多型遺伝子も認められなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 高田 綾、齋藤一之 他: "habitual snoringのみられた睡眠中の突然死例:閉塞性睡眠時無呼吸症候群との関連について"法医学の実際と研究. 42. 237-242 (1999)
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[Publications] 原 正昭 齋藤一之 他: "LDLR多型と心・血管疾患による突然死との関連性―加齢とDNA多型分布―"DNA多型. Vol.7. 258-264 (1999)