2000 Fiscal Year Annual Research Report
上部構造物の材質とインプラント体への機能圧および衝撃振動の伝達
Project/Area Number |
11671956
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
萩原 芳幸 日本大学, 歯学部, 講師 (00228389)
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Keywords | インプラント / フーリエ変換 / 周波数スペクトラム / 振動時間 / アバットメント / Osseointegration / 上部構造物 |
Research Abstract |
直径3.75mm,長さ13.0mmのインプラントを超硬質石膏に埋入しインプラント模型を作成した.これを万力にて作業台に固定し,ConicalおよびUCLAアバットメント(3i社製)ならびにタイプIII金合金製の下顎小臼歯形態のクラウンを接合した.上部構造の装着はトルクレンチを用いて5,10,20,32Ncmの条件にて固定した.加振装置はペリオテストを用い,計測には小野測器社製NP-3210加速度センサーとCF-300FFTアナライザーを使用した.槌打部位は上部構造の長軸に対して直角とし,頬側面中央部から1.0mm離した位置とした.衝撃振動はFFTアナライザーでのフーリエ変換により,振動波形と周波数スペクトラムとして求めた.ConicalおよびUCLAアバントメントともに締結トルクが強くなるに従い,振動持続時間は短くなる傾向を示したが,5Ncmでは他のグループと比較して有意に振動時間が増加した.これはトルク値の増加に伴い,物体の抵抗性が増加するためと思われる.5Ncmではネジが緩んだ状態に近く,物体の抵抗性が低下したために振動持続時間は長くなったと考えられた.また,ConicalおよびUCLAアバットメントともに,トルクが強くなるに従いピーク周波数も高くなる傾向を示し,特にConicalアバットメントにおいては,10Ncm以上のトルクで固定してもピーク周波数に影響がなく,10Ncmと20Ncm間,20Ncmと32Ncm間を除く全ての条件間で有意差が認められた.また,UCLAアバットメントにおいては,トルクが強くなるに従いピーク周波数は有意に高くなり,32Ncmで最も高い値を示した.本実験のみではインプラント体自体の振動挙動については不明なために,今後は顎骨内植立のシュミレーションモデルおよび上部構造体の材質を変化させ,本結果と合わせて評価して行く必要がある。
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