2000 Fiscal Year Annual Research Report
下顎前突症修正手術術式による長期予後の経時的変化に関する研究-下顎枝矢状分割法と全上下顎同時移動術との比較-
Project/Area Number |
11672009
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Research Institution | TOKYO DENTAL COLLEGE |
Principal Investigator |
鶴木 隆 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (20045529)
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Keywords | 下顎枝矢状分割法 / 上下顎移動術 / 術式による安定性比較 / 長期予後 / 術後の顎位安定性 / 側面頭部X線規格写真 / 後戻り / 下顎前突症 |
Research Abstract |
下顎前突症において、軽度〜中等度の上顎後退を合併する患者の数は多い。手術には下顎枝矢状分割法による下顎後退術単独(one jaw surgery)、あるいはLe Fort I型骨切り術による上顎前方移動を併用する場合(two jaw surgery)とがある。その選択の要因には、歯・骨格の変異度、機能的問題、顔貌の美的評価、手術侵襲、術者/患者の選択などがあり、適切な判断が必要とされる。これらの要因を考慮して治療されたone jaw群とtwo jaw群の長期顎位安定性について比較を行った。 one jaw群13例、two jaw群12例について、術前(T1)、術直後(T2)、術後1年(T3)、術後2年以上経過(T4)の各々の時期の側面頭部X線規格写真を分析した。 (結果)術前形態では、two jaw群がone jaw群より形態変異が有意に大きかった。手術変化では、B点の後方移動量はone jaw群:8.67mm、two jaw群:6.19mm(上顎前方移動量はANSで1.73mm、合計7.92mm)であり、one jaw群で有意に大きかった。長期変化で後戻り率をみるとSNBではone jaw群:11.6%、two jaw群:4.1%(SNAでは9.1%)であった。有意差がみられたのは、各群間でone jaw群のB点とover jet、two jaw群でover jetであった。両群間ではB点、U1、L1であった。 (考察)術前形態はtwo jaw群の方が変異が大であった。B点でみるとone jaw群は手術移動量が大きく、また後戻り量も大きかった。しかし上顎の手術移動量を合算するとone jaw群とtwo jaw群で後戻りに差異はないと思われた。
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