2000 Fiscal Year Annual Research Report
多視野多視向性顎関節鏡による手術支援システムの開発と臨床教育への応用
Project/Area Number |
11672030
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
本田 武司 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (60099067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 定美 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (00028739)
下田 恒久 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (00216128)
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Keywords | 内視鏡 / 多視野 / 多視向 / 広視野 / 立体情報 / コンピュータ画像構築 / 手術支援システム / 手術習熟システム |
Research Abstract |
本研究は、われわれの施設において顎関節外科に対して関節鏡を導入した1988年以降、狭小で奥行きがない顎関節の上関節腔(容量2.5〜3.0ml)に対して、背景情報の把握と蓄積が常に困難であり、手術操作にも制限を感じることを報告してきた。そのため、刺入部位の選択や方法、広径のレンズ鏡(鏡筒3.1mm/外套3.5mm)や微細径のセルフォック鏡(鏡筒0.6mm/外套1.2mm)、ディスポーザル・ファイバー鏡などの試作を行うなどの工夫を行ってきた。 平成11年度は、一カ所の穿刺でより多くの画像情報を得るために含気中で約200°の視野角を持つ四視野・四視向性関節鏡を試作した。本試作の要旨は、1996年、特許平8-220304に記載されたものの一部であるが、試作品の仕様は鏡筒外径3.0mm、外套外径3.5mmであり、有効長135mm、全長180mmのものである。約200°の視野角は、視向角20°(視野角約100°)および65°(視野角約80°)の斜視のイメージガイドをそれぞれ2本づつ配置しており、これらは同一平面上に配置されている。ファイバー鏡のイメージガイド画素数は、四眼ともに10,000画素である。また、内径1.2mmのチャンネルが付与されており、レーザー操作が可能である。本試作品の使用のより、多くの画像情報とともに同時に手術操作も可能であり、臨床上有用と考えられた。本報告は、日本関節学会総会(平成11年12月5日、東京)において発表した。 平成12年度は、2種類の斜視鏡と近接鏡および接触鏡の4眼から構成される含気中で約140°の視野角を持つ四視野・四視向性関節鏡を試作した。試作品の仕様は、平成11年度のものと同一とした。約140°の視野角は、視向角20°(視野角約90°)の斜視のイメージガイドと視向角0°(視野角約90°)および接触視を同一平面上に配置した。ファイバー鏡によって得られるイメージは、モニター上に独立して同時に描出されるようにシステムを構築し、術者が任意の画像を選択または組み合わせて供覧する方法を選択した。 試作が完了した2本の四視野・四視向性関節鏡について、国際顎顔面機能学会(平成13年10月、ドイツ)で報告予定である。
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