2000 Fiscal Year Annual Research Report
体感音響システムにおける音楽鑑賞態度とリラクセーション効果との関係
Project/Area Number |
11672327
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
三瓶 まり 鳥取大学, 医学部, 講師 (90226085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南前 恵子 鳥取大学, 医学部, 助手 (30252878)
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Keywords | 体感音響システム / リラクセーション / カテコールアミン / β-エシドルフィン |
Research Abstract |
研究目的:ボディソニック体験によって起きる感情の差異が身体にどのような影響を与えるかについて検討する。対象と方法:A大学医学部付属病院産婦人科病棟にて出産した健康な女性14名に対し、出産1週間以内に実験を実施した。実験内容は1時間のボディソニック体験を行い、実験前後に採血を行った。体験時に使用する音楽は音楽療法用テープ「快適な睡眠と体の疲労回復」、「元気と意欲の充実」を用いた。ボディソニック体験の効果判定には、主観的データとしてPOMS(気分プロフィールテスト)の実施およびリラックスの有無等の感想を聴取した。また、生理的データとして末梢血流量と血中ホルモン(カテコールアミン、β-エンドルフィン)を測定した。結果:(1)曲の好みは4名が好みに合い、6名はどちらでもないと答え、実験後の気分はのんびりが7名、素敵が1名、不安が2名であった。しかし、主観的には14名中12名がリラックスできたと答えている。また、POMS(気分プロフィールテスト)では、14名全員が実験後に有意に緊張、抑鬱、怒り、疲労、混乱の得点が下降し、活気の得点が上昇した。(2)生理的評価では、アドレナリン量は、実験後平均0.57、ノルアドレナリン量は平均15.86低下し、ドーパミン量は平均3.21上昇した。β-エンドルフィン量は0.14低下した。 まとめ:ボディソニック体験によって起きる気分の差異や自覚とは関係なく、体験によってリラックスを得ることが可能である。また、リラックスによってアドレナリン、ノルアドルナリンは低下し、ドーパミン、β-エシドルフィンでは明らかな傾向は見られない(ホルモンについては前年度の実験結果とほぼ一致した)。
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