2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680023
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤墳 規明 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60101268)
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Keywords | 水泳運動 / ラット / 海馬体 / 血管内皮細胞由来成長因子 / 運動トレーニング / 血管新生 |
Research Abstract |
平成11年度においては、組織化学的研究から以下のことを報告した。ラットに2時間の持久的水泳運動をトレーニング形式で6週間負荷した時の海馬体CA1領域の血管密度を計測したところ、安静対照群と比較して水泳トレーニング群で有意に増加した。加えて,トレーニング群内において、運動強度の違いによって結果に差が生じた。すなわち、運動強度が強い方が血管新生が盛んである。 この結果を受けて、平成12年度は生化学的方法を用い、血管新生を誘導する血管内皮細胞由来成長因子(VEGF)のmRNA定量を行い、トレーニング群と安静対照群で比較した。その結果、2時間の水泳を6週間トレーニング形式で負荷した群では、安静対照群に比べてmRNA量の有意な増加を示した。加えて、無負荷で運動した群と、体重の1.5%に相当する重りを負荷した群では、mRNA量は後者の方が、前者より約20%多かった。 この結果は、運動刺激が、場所記憶に関与する脳部位の代謝能力を向上させることを示すもので、水泳運動が痴呆症の予防やリハビリに有効であることを示すものと考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shimomura,Y., et al.: "Suppression of glycogen consumption during acute exercise by dietary branched-chain amino acids in rats."J.Neutrit.Sci.Vitaminol.. 46. 71-77 (2000)
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[Publications] 藤墳規明 ら: "脳と低酸素"体育の科学. (印刷中). (2001)
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[Publications] 伊藤文雄: "筋感覚研究の展開"協同医書出版. 459 (2000)