2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680034
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
沖原 謙 広島大学, 教育学部, 助教授 (90204099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩川 満久 広島県立保健福祉大学, 理学療法学科, 講師 (60263654)
柳原 英兒 広島大学, 教育学部, 教授 (60056231)
松本 光弘 筑波大学, 体育科学系, 教授 (00007353)
菅 輝 広島国際大学, 保健医療学部, 講師 (80274033)
出口 達也 広島大学, 教育学部, 講師 (60227543)
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Keywords | サッカー / ゲーム分析 / 画像解析 / 戦術 / バランス / 攻守の切り替え |
Research Abstract |
本研究の目的は,これまで,現場の指導者を通して言葉で表されてきた複数の選手の動きや,チーム全体の動きを定量化して,分析することでサッカー戦術を客観的に解明していくことであった。この目的を達成するためにDLT法を用いて選手の位置を時系列に沿って座標化し,選手の動きを客観化し,分析を行った。 そして本研究の成果については,以下に示すとおりである。 1.「攻撃は広く,守備は狭い」という原則と,「一試合を通してチームの状態をコンパクトに保つ」という2つの異なったチーム戦術の原則について分析を行なった結果,本研究の成果では,試合を優位に進めているチームでは,「一試合を通してチームの状態をコンパクトに保つ」という分析結果は得られなかった。「一試合を通してチームの状態をコンパクトに保つ」は,いくつかの先行研究でも試合を優位に進めているチームの現代サッカーの特徴と報告されてきたが,「攻撃は広く,守備は狭く」の原則の方が,よいチームの状態として機能しているという結果が,本研究から得られた。 2.各々の選手の時系列に対するスピードの変化の平均を算出し,これをチームのスピードの変化として表すと,対戦チーム間において,スピードの変化には明らかに連動性があった。 3.日本代表が採用している守備戦術であるフラットスリーの分析において,このフラットスリーのフィールド上の頻度とスピードの変化を分析することで,フラットスリーの守備戦術が,ゲームにおいて機能しているかどうかという評価を加えられる可能性を示した。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 沖原謙: "サンフレッチェ広島vs横浜マリノス戦のゲーム分析に関する研究-サッカーにおけるコンパクト度に関する分析-."サッカー医・科学研究. 20. 4-7 (2000)
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[Publications] 菅輝: "サンフレッチェ広島vs横浜マリノス戦のゲーム分析における基礎的データに関する-3Dとコンピュータの利点に着目して-."サッカー医・科学研究. 20. 19-24 (2000)
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[Publications] 崔哲洵: "三次元画像解析法を用いたフットサル競技におけるゲーム分析に関する研究"The Korea Journal of Sports Science. 9・1. 395-404 (2000)
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[Publications] 菅輝: "フットサル競技における"チーム重心"を用いたゲーム分析に関する研究"The Korea Journal of Sports Science. 9・1. 387-394 (2000)
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[Publications] 崔哲洵: "サッカー競技の攻守の切り替えの分析方法に関する研究-画像解析によるフットサル競技の分析を用いて-."広島大学教育学部紀要. 49・2(印刷中). 275-283 (2000)
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[Publications] 沖原謙: "ゲーム分析における客観的データとコーチの印象分析-日本代表vs UAE戦より-."サッカー医・科学研究. 21(印刷中). (2001)
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[Publications] 菅輝: "ゲーム分析のための新しい指標の構築-日本代表vs UAE戦より,画像解析から得られる基礎データをもとに-."サッカー医・科学研究. 21(印刷中). (2001)
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[Publications] 吉田卓史: "エリア別におけるボールと選手のスピードに関する研究-日本代表vs UAE戦より-."サッカー医・科学研究. 21(印刷中). (2001)
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[Publications] 磨井祥夫: "日本代表戦における選手スピードの時系列変化-選手間の関連性に着目して-."サッカー医・科学研究. 21(印刷中). (2001)