1999 Fiscal Year Annual Research Report
手話調動自動生成機構をもつインタラクティブ電子化辞書システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
11680399
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
長嶋 祐二 工学院大学, 工学部, 助教授 (50138137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 和幸 中京大学, 教養部, 教授 (70132123)
市川 熹 千葉大学, 工学部, 教授 (80241933)
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Keywords | 手話 / 手話工学 / 電子化辞書 / アニメーション / 読話 / サインデックス / データベース / セグメント解析 |
Research Abstract |
我々の所属するグループでは手話を工学的および言語学的な側面から手話を解析することを目指した手話工学、手話認知科学の立場で研究を行っている。本年度は、インタラクティブな手話電子化辞書システムの構築のため、手話を言語学的に解析・記述するために、以下の項目について検討を行った。 1.効率的な映像解析のため、手話映像解析支援システムの構築を行った。その結果、ビデオ映像を見ながら用紙に記入することなく、本科研費により購入した液晶プロジェクタを用いて計算機のビデオ出力を投影しながら、Windows環境下で実時間でAVI形式映像データを対話形式により解析することが可能となり、大幅に効率が向上した。 2.購入した液晶プロジェクタを用いて等身大に拡大された手話アニメーションとネイティブスピーカとの擬似的な対話データベースの録画収集を関東地区と九州地区で行った。これらのデータは、手話の意味ある動作と遷移動作とに切り分けるためのセグメント処理を行うための基礎的データベースとなる。 3.手話基本例文の作成および映像録画をネイティブスピーカの協力により200例文作成を行った。これらの例文から約1,000語彙より構成されるKosign Ver.2用の例文作成のめどを立てた。 4.手話アニメーションでは、非手指動作の読み取り補助のため、モデル変形手法を導入し、読話基本16口形の生成を行った。読話口形導入により、アニメーション動作による同型異義語の読み取り補助の可能性が期待できる。 5.手話単語ラベルsIGNDEXの文レベル対応記述方式の検討を分担者と共に3回の合宿により基本案を作成し、テスト記述用の100例文の撮影を行った。その結果、記述規則のゆれなをを調べるため、1.で作成した解析支援システムを用いることにより10例文の解析を行い、次年度以降引き続き100例文の記述を試みることにした。
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[Publications] 小島隆史: "音声表記記号を用いた手話文章の調動生成に関する検討"ヒューマンインタフェース学会研究報告集. 1・3. 55-60 (1999)
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[Publications] 神田和幸: "手話の文章表記法-Signdex V.2-"ヒューマンインタフェース学会 HIS'99 論文集. 1. 745-748 (1999)
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[Publications] 長嶋祐二: "手話情報学の現状と課題"電子情報通信学会パターン認識・メディア理解、ヒューマン情報処理. 99・452. 45-52 (1999)
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[Publications] 武藤大至: "手話セグメンテーション解析ツール"ヒューマンインタフェース学会研究報告集. 1・5. 29-32 (1999)
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[Publications] 松浦隆行: "アニメーションと例文再生可能な手話電子化辞書システム"ヒューマンインタフェース学会研究報告集. 1・5. 33-36 (1999)
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[Publications] 福田佳史: "口形付き手話アニメーションの生成に関する検討"電子情報通信学会福祉情報工学研究会資料. 99・20. 3-10 (2000)