2001 Fiscal Year Annual Research Report
手話調動自動生成機能をもつインタラクティブ電子化辞書システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
11680399
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
長嶋 祐二 工学院大学, 工学部, 助教授 (50138137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 和幸 工学院大学, 教養部, 教授 (70132123)
市川 熹 工学院大学, 工学部, 教授 (80241933)
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Keywords | 手話 / 手話工学 / 電子化辞書 / アニメーション / 読話 / サインデックス / データベース / セグメント解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、手話としての統語構造を満足し口形付き3次元アニメーションの自動生成が可能でネットワークアクセスも可能とするマルチメディア対応電子化辞書システムを構築することである。 本研究では、インタラクティブ電子化辞書システムの構築に関して、平成12年度に引続き工学院大学手話単語データベースの語彙を基に、ネイティブスピーカの協力により当大学のスタジオ及び編集設備を用い、残り約200単語(800例文)分の例文コーパス作成および録画を行った。 1)初年度から収録していた言語解析資料としての約4,000例文による手話対話コーパスKOSIGN Ver.2を完成させた。現在は、複数のネイティブサイナの協力により日本語への翻訳作業中である。 2)解析では、KOSIGN Ver.2を用いて、前年度作成した映像解析支援システムにより、アニメーション生成に必要な形態素、非手指信号などの弁別特徴の抽出方法をおよび電子タグ付け方法を確立させた。 3)手話の調動生成では、弁別特徴の記述には提案しているNVGS形態素記述モデルを文レベルまで拡張したものを、非手指信号と超分節音素の記述にはSigndex V.2を、用い実時間生成を実現させた。 さらに、アニメーション生成機能をもつインタラクティブ電子化辞書システムとして、手話の記述と生成にNVGS,sIGNDEXを用いた単語レベルデータベースKOSIGN Ver.1、手話対話コーパスKOSIGN Ver.2、を基に、RDMSで管理を行い、ODBC経由でWWWなど多様なシステムからアクセス可能なデータベースの構築を行い、公開の準備中である。 以上のように本年度研究目的および実施計画はほぼ達成された。 また、計画最終年度のため、本研究計画全体から得られた成果の報告書を作成した。尚、本研究を通して得られた成果は、電子情報通信学会誌、ヒューマンインタフェース学会論文誌などに掲載された。さらに、手話の記述法sIGNDEXに関してはLondonで行われたGesture WorkShop 2001で発表し大きな反響を呼び、Springer-VerlagからLecture Notes in Artificial Intelligenceへの掲載が決まり印刷中である。形態素レベルの記述NVGSおよび自動調動生成では、Human-Computer Interaction 2001で発表し、関心を引いた。
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