2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680467
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
板倉 安正 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20027824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 宏幸 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40243117)
澤田 豊明 京都大学, 大学院・防災研究所, 助教授 (60027258)
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Keywords | 土石流検知 / オイル浸音響センサ / 改良型水中マイクロホン / 計算機対応空間フィルタ速度計測 / MPEG画像処理法土石流検知 / 時空勾配空間法速度推定 / 画像相関法速度計測 |
Research Abstract |
本研究の目的は、毎年多くの被害を出している土砂災害を軽減・防止するために音響法と映像法を組み合わせた新しい監視システムの開発を目指して、その可能性を検討し実用化への見通しを着けることである。 昨年度まで、音響法としてのマイクロホン型音響センサは地中の振動を捉える音響センサとしてS/N比の点において優れ、さらにこれをオイル浸タイプにすると検知範囲が約2倍向上することを明らかにしてきた。ただし、マイクロホンをオイルに浸けるための保護法にまだ改善の余地があることが分かった。映像法は土石流のビデオ映像からMPEGソフトを用いて画像の動ベクトルを抽出し、その変化の大きさから土石流の接近を検知する方式の有効性を示してきた。これらの成果から当初の目的を達成できる見通しを着けることはできた。 本年度は研究の最終年であり、これまでの成果をまとめ、これからの課題を整理することに主点をおくことにした。それに先だって、音響法と映像法についてさらに改善すべきこととして、音響法では水中マイクロホンをこの目的に使用できるように改良し、ようやく開発の見通しを着けることができた。また、映像法では2次元速度計測法として相関法を取り上げ、相関法が時空間勾配空間法よりも測定精度が優れていることを明らかにした。 以上の成果を基に、海外での調査結果と併せて、土石流のモニタリング技術全体の見通しを良くするために、2001年11月に調査先の一つであるスイス国立水理・地理調査所において、ワークショップを開催した。このワークショップによって、音響法、映像法をはじめとする土石流のモニタリング技術全般の現状を明らかにすることができた。音響法、映像法共に世界的に研究されていて、本研究は世界の中核にあることを確認することができ、今後の研究の展開の方向性を得ることができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.S.Uddin, H.Inaba, et al.: "Notes on Gradient-Based Methods for Estimation of Large Motion in Image Sequences"Proceedings of ICECE(International Conference on Electrical and Computer Engineering)2001. 74-77 (2001)
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[Publications] M.S.Uddin, H.Inaba, et al.: "Velocity Field Estimation of Debris Flow by Image Sequence Processing"Memoirs of the Faculty of Engineering and Design,Kyoto Institute of Technology. 49. 79-91 (2001)
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[Publications] M.S.Uddin, H.Inaba, et al.: "Large Motion Estimation by Gradient Technique-Application to Debris Flow Velocity Field"Phys.Chem.Earth(C). 26・9. 633-638 (2001)
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[Publications] Y.Itakura: "Microphone Sensor for Debris Flow Monitoring"Abstracts of Workshop on Debris Flow Monitoring. 3-6 (2001)
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[Publications] H.Inaba, Y.Itakura: "Velocity Measurement of Debris Flow by Video Image"Abstracts of Workshop on Debris Flow Monitoring. 7-8 (2001)
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[Publications] M.S.Uddin, H.Inaba, et al.: "Debris flow velocity estimation:a comparison between gradient-based method and cross-correlation method"SPIE(The International Society for Optical Engineering). 4667-16. (2002)