1999 Fiscal Year Annual Research Report
ベトナム小児の摂取栄養素と寄生虫感染がアレルギーに及ぼす影響
Project/Area Number |
11691211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 一般 |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
太田 房雄 徳島大学, 医学部, 教授 (90035478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 圭子 徳島大学, 医学部, 助手 (50304514)
前田 健一 徳島大学, 保健管理センター, 助教授 (30238860)
山本 茂 徳島大学, 医学部, 教授 (70093896)
藤巻 康教 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (10209083)
NGUYAN Van. Chuyan 日本大学, 家政学部, 教授 (80175322)
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Keywords | ベトナム小児 / アレルギー調査 / 寄生虫感染症 / 栄養調査 / IgE / BMI / 脂肪率 |
Research Abstract |
近年先進国におけるアレルギー増加原因として、腸管感染症、中でも寄生虫感染やタンパク質過剰摂取が原因とも言われる。この点を調査するために異なる摂取栄養レベルが存在し、寄生虫感染が多いベトナム社会主義共和国を共同研究相手国とした。 この調査を目的に太田らがホーチミンとハノイ市内にある共同研究機関を訪問し(平成11年9月3日〜9月8日)、詳細な打ち合わせと、アレルギー調査票の作成などの準備を行った。現地では、小児からの採血に保護者が反対する習慣があることが判明し、高等学校以上の男女を対象とすることにした。また、対象者数が多いので、本年度末からアンケート調査と同時に採血が行われることが合意された。 ベトナム人の血清中のIgE抗体値と栄養レベルに関する基礎資料かないので、年齢をマッチした男(46.98歳)81名、女(47.5歳)171名について、身長(m)、体重(g)、脂肪率(%)、BMIおよび血清中のIgE(IU)を測定した。その結果、男の平均値はでそれぞれ57.0、1.64、19.0、869.9、21.3となり、女はそれぞれ49.7、1.52、29.3、21.5および521.2となった。日本人ではIgE値が250IU以下であるので、ベトナム人のIgEは男女ともに高値を示し、寄生虫感染が高いことが伺われる。また、このIgEの値は、他の栄養指数中でもBMIとも相関関係が全く見られなかった。対象者が多いこと、また学校などの施設を訪問しながら実施するために、糞便検査をアレルギーのアンケート調査と同時に行う予定である。また、相手研究機関の訪問・調査によれば、通信による打ち合わせとは異質なる条件があり、細菌検査を実施できる状態ではない。 ベトナム側からの招聘については、各共同研究機関から一名3週間招聘し、当教育機関および関連の機関にて、IgE測定技術の修得と本邦における栄養調査、パソコンお操作を修得させることにより学術的成果(ベトナムにおける(栄養学的数値とIgE値)と人的交流が図られた。
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