2001 Fiscal Year Annual Research Report
μオピオイドレセプターに高い親和性と選択性を有するリガンドのデザインと合成
Project/Area Number |
11694326
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
岡田 芳男 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (60068236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 裕子 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (10098478)
横井 利夫 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (50122255)
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Keywords | オピオイドミメティクス / ピラジノン誘導体 / エンドモルフィン誘導体 / ジアミン誘導体 / ジメチルチロシン / μ-オピオイドレセプターアゴニスト / 鎮痛薬 / 皮下投与 |
Research Abstract |
平成13年度の計画に従い研究を実施した結果、次の成果を挙げることができた。 1.平成12年度の研究結果をもとにして、H-Tyr-Pro-Phe-NH-XのXに種々の芳香環(複素環を含む)を置換し、興味有る活性を示すopioid mimeticを得た。 2.Tyr残基を2,6-dimethyl-L-tyrosine(Dmt)に置換する事によりμ-opioid receptorにendomorphinより強い結合活性を示す誘導体を得た。これらの多くはδ-opioid receptorに対しアンタゴニストとしての作用を示した。また、鎮痛活性は30分で減少をはじめた。これはペプチド結合が酵素により切断されるためであろう。各種誘導体のNMRを測定しコンフォーメーションを検討した。この結果をopioid receptorとの相互作用検討に供する。 3.酵素に対して抵抗性を持たせるため、等研究室にて開発した方法にてピラジノン環を合成し、ピラジノン環の3位と6位にTyrまたはDmtを導入した。得られたDmt誘導体はTyr誘導体に比べ数百倍の結合活性を示した。Dmt誘導体の一つはラットにおいてモルヒネより強い鎮痛活性を示した。また構造と活性の関係を検討した。 4.ピラジノン環を構造の簡単なメチレン鎖長の異なるジアミンに変え、アミンにTyrまたはDmtを導入した。これらは予想に反してピラジノン環誘導体に勝るとも劣らない活性を示し、ラットを用いた皮下投与により鎮痛活性を示した。このことはこれら物質が血液脳関門を通過することを示唆している。(アメリカ特許:New Opioid Derivadve;平成14年1月29日出願) 5.平成14年3月17日から19日まで淡路夢舞台国際会議場にて、国内外から鎮痛薬研究者が集まり"Annual Conference on Opioid Mimetic Analgesics 2002"を開催し成果を世界に発信する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Okada et al.: "Computational chemistry and opioidmimetics : Receptor-ligand interactions of three classes of biologically potent peptides"Peptides 2000. 407-408 (2001)
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[Publications] Y.Okada et al.: "Development of bifunctional opioid ligands containing dimethyltyrosine"Peptieds 2000. 753-754 (2001)
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[Publications] Y.Okada et al.: "Synthesis ofendornorphin-2 analogues, studies on their activities for opioid receptors, and three dimensional structure"Peptide Sciences 2001. 105-108 (2002)
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[Publications] Y.Okada et al.: "Synthesis of opiold mimetics containing a pyrazinone ring and their activities"Peptide Sciences 2001. 143-146 (2002)
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[Publications] Y.Okada: "Synthesis of Peptides by Solution Method"Current Oganic Chemistry. 5. 1-43 (2001)
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[Publications] Y.Okada: "Synthesis Peptiudes and Peptidomimetics"Thieme Stuttgart-New York. 594-626 (2001)