2000 Fiscal Year Annual Research Report
炉心溶融により生じる水素デトネーションの基礎的研究
Project/Area Number |
11695043
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
坪井 孝夫 横浜国立大学, 工学部, 教授 (70017937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 淳巳 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60174140)
宇高 義朗 横浜国立大学, 工学部, 教授 (50114856)
小川 照繁 横浜国立大学, 工学部, 教授 (50017935)
石井 一洋 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20251754)
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Keywords | デトネーション / デフラグレーション / DDT / 衝撃波 / 燃焼波 / 水素混合気 |
Research Abstract |
炉心溶融時に生ずるデトネーションに関して、本年度は主として下記の研究を行った。 1.水素-空気-水蒸気混合気中におけるDDT過程 2.濃度勾配を有する混合気中におけるデトネーションの生成 3.水素-酸素混合気の狭い間隙内の伝播挙動 1の研究は、炉心溶融時に雰囲気中に存在する水蒸気がデトネーションへの遷移(DDT)に及ぼす影響を実験的に調べるもので,水蒸気濃度を1.2%から3.2%へと上昇させた場合には、全長約13mのデトネーション管ではDDTが生じなかった。また、衝撃波管を用いた実験では、DDTが生ずるまでの誘導時間は、水蒸気濃度と初期温度に強く依存し、初期圧力にはあまり依存しない結果を得た。2の実験は、炉心溶融時の形成される水素混合気は必ずしも空間的に一様ではないため、局所的に混合気濃度が異なる場におけるデトネーション生成を対象としたものである。その結果、DDT自体は、それが生じやすい混合気濃度の領域において形成されたが、すす膜上において、通常のデトネーション伝播で見られる不規則なセル構造とは明らかに異なる規則的な模様が観察され、複数の燃焼形態が混在しているものと思われる。3の研究は、生じたデトネーションが構造物間の狭い空間を伝播する際の挙動を調べたものであり、間隙長一定の場合、デトネーションのセルサイズが同一であっても混合気の組成によって伝播形態が大きく異なる結果を得た。 また、上記研究の遂行にあたり、平成12年8月より約1ヶ月間、研究代表者である坪井孝夫と同行した大学院生1名がアーヘン工科大学衝撃波研究所を訪れ、互いの情報交換とともに水素-空気混合気中でのDDT過程に関する実験を行った。また、平成13年1月中旬より約2週間、共同研究者であるアーヘン工科大学衝撃波研究所ヘルベルト・オリビエ教授を本学に招聘し、研究成果の交換および今後の研究計画に関する打合せを行った。
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[Publications] B.L.Wang,H.Olivier,H.Gronig: "DDT in Hydrogen-Air-Water-Vapour Mixtures"Proceedings of the International Workshop on Shock Wave Focusing Phenomena in Combustible Mixtures. 61-66 (2000)
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[Publications] M.Weber,H.Olivier,H.Gronig: "Detonation Propagation in Narrow Gaps in Hydrogen-Air Mixtures "Proceedings of the International Workshop on Shock Wave Focusing Phenomena in Combustible Mixtures. 67-76 (2000)
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[Publications] K.Ishii,Y.Shimizu,T.Tsuboi,M.Weber,H.Olivier,H.Gronig: "Behavior of Detonation in Narrow Gaps"Control of Detonation Processes. 104-109 (2000)
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[Publications] 藤田,石井,坪井: "低圧下における水素-空気デトネーションの伝播"平成12年度衝撃波シンポジウム. (発表予定). (2001)
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[Publications] 高橋,石井,坪井: "濃度勾配を有する水素-酸素混合気中におけるデトネーション伝播"平成12年度衝撃波シンポジウム. (発表予定). (2001)
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[Publications] 伊藤,石井,坪井: "水素-酸素-アルゴン混合気中を伝播するデトネーションの間隙内における挙動"平成12年度衝撃波シンポジウム. (発表予定). (2001)