1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11695069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
奥田 誠一 宇都宮大学, 農学部, 教授 (90091941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 忠信 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (20008022)
松澤 康男 宇都宮大学, 農学部, 教授 (00008004)
稲泉 三丸 宇都宮大学, 農学部, 教授 (60007987)
菅原 邦生 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50091947)
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Keywords | 環境保全型農業 / 持続的農業 / 遺伝資源 / ハイブリッドライス / 病害虫総合防除 |
Research Abstract |
1.本年は3ケ年計画の初年度にあたり,事前に郵便等で十分な研究打ち合わせを行った後,相互に訪問し,共同で両国の関連研究所あるいは農業生産の現場を調査し,それらの評価と問題点の抽出を行った. 2.本年は特に,糞尿処理技術の改善を中心とした家畜家禽飼育管理と,ハイブリッドライスを利用した稲栽培について重点的に研究した. 3.中国においては,家禽の飼養管理技術特に必須アミノ酸の作用について,鴨の低タンパク質飼料給与による性成熟の調節と産卵について,研究成果の発表と研究討論を行い,大型モデル農場における家畜排泄物処理プラントと利用などを視察した.日本では農水省や県の農業研究機関において最先端の技術ならびに研究を視察し,それら機関の研究者を交えて研究討論を行った.有機物循環による持続的農業を目指すために,各種の試行的システムを,両国の農業生産現場においてどう評価するかが今後さらに共同で研究すべきテーマの一つであることが認識された. 4.ハイブリッドライスはもともと多収穫を目指して開発されてきたが,中国では現在,重要病害のひとつである白葉枯病抵抗性の付与や特定の形質すなわち特定の遺伝子を導入するために利用されている.今後は特に省力化,高品質化などを目的とした品質育成が望まれ,そのために目的の遺伝子を,的確に,効率的に組み込む技術を共同で開発することが望まれる. 5.次年度以降は,イネ以外の遺伝資源についても問題点を抽出し,環境保全型農業からさらに多面的機能空間の形成までを視野に入れて研究を行う.
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