1999 Fiscal Year Annual Research Report
タイ国の環境保全型農業における生物的防除に関する研究
Project/Area Number |
11695084
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Research Institution | Kyushu Tokai University |
Principal Investigator |
村田 浩平 九州東海大学, 農学部, 講師 (90279381)
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Keywords | 環境保全型農業 / 生物的防除 / 害虫管理技術 / 水稲害虫 / ウンカ / ヨコバイ / 昆虫寄生菌 / コナガ |
Research Abstract |
環境保全型農業における害虫管理技術の構築は、タイ国のみならず我が国にとっても解決すべき重要な課題の1つである。本年度は、コンケン大学から2名を招聘、九州東海大学から1名を派遣し、タイ北東部における水稲害虫相および天敵相に関する研究に着手し、以下のような結果を得た。 1.タイ東北部における水稲害虫および天敵相に関する研究に実施し、多数の標本を作製した。 2.タイ東北部を中心とした水稲害虫寄生細菌に関する調査を実施し、有望な菌株を分離した。 3.タイ国東北部の畑地を視察し、コナガやミナミキイロアザミウマの被害状況に関する現地調査を実施するとともに、両国の被害の現状について意見を交換した。 4.コンケン大学の研究者に対する標本写真の撮影技術に関する研修を熊本において実施した。 5.コンケン大学の研究者に対する天敵昆虫の同定研修を熊本において実施し、同定技術を習得するとともに、有望と思われる天敵に関する次年度以降の調査計画を作成した。 本年度は、初年度であったため、研修と調査が中心となったが、今後は、さらに研究資料の詳細な分析を進め、結果については、学会等で順次報告していく予定である。また、我が国と共通の難防除害虫であるミナミキイロアザミウマ、コナガ、ウンカ類の天敵の探査および有望と思われる天敵の生態に関する調査については、コンケンを中心としたタイ東北部において引き続き実施する予定である。
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