2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11740063
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永井 敦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (90304039)
|
Keywords | ソリトン / 離散化 / 超離散化 / 数列の加速法 / 箱玉系 / 保存量 |
Research Abstract |
平成11年度に引き続き、離散化したソリトン方程式の数列の加速法への応用、および独立変数・従属変数ともに離散化(超離散化)したソリトン方程式の研究を中心に行った。得られた研究実績は以下の通りである。 数列の加速法への応用 離散ソリトン方程式と数列の加速法との関連を詳細に調べた。特に離散時間戸田分子方程式を出発点にして、数列の収束が加速されるメカニズムのソリトン理論における意味を明確にした。この視点を応用して、離散ソリトン方程式を用いた数列の加速法の構成に対する1つの指針を与えた。本研究の成果は、昨年裳華房から出版された「可積分系の応用数理」(中村佳正編著)の第6章「離散可積分系と数列の加速法」にまとめられている。 逆超離散化による箱玉系の保存量の構成 代表的な超離散ソリトン系である箱玉系の拡張版(番号付、箱の容量可変)の保存量を求めた。具体的には拡張型戸田分子方程式とLotka-Volterra方程式の保存量に対して、超離散化と逆の手順(逆超離散化)を行うことにより求めた。番号付箱の容量1の箱玉系および番号無箱の容量可変の箱玉系に対しては保存量を計算することに成功した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Atsushi NAGAI,Tetsuji TOKIHIRO And Junkichi SATSUMA: "Conserved Quantities of Box and Ball Systems"Glasgow Mathematical Journal. 43A(掲載予定). (2001)
-
[Publications] Y.KAMETAKA,K.TAKEMURA,Y.SUZUKI and A.NAGAI: "Positivity and Hierarchical Structure of Green's Functions of 2-point Boundary Value Problems for Bending of a Beam"Japan Journal of Industrial and Applied Mathematics. Vol.18No.2(掲載予定). (2001)
-
[Publications] 永井敦: "可積分系の応用数理(中村佳正編著)第6章「離散可積分系と数列の加速法」"裳華房. 328,36(6) (2000)