1999 Fiscal Year Annual Research Report
神経原生高血圧を含む神経圧迫症候群の病態生理の解明
Project/Area Number |
11770783
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
内山 卓也 近畿大学, 医学部, 講師 (50278686)
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Keywords | 神経圧迫症候群 / 顔面痙攣 / 神経原性高血圧症 / 誘発筋電図 / 血管内手術 |
Research Abstract |
1,顔面痙攣モデル(ラット)を用いた顔面筋誘発筋電図の変化と顔面神経核の活動電位の変化による顔面痙攣の機序解明. (1)全身麻酔下に,ラット定位脳装置に固定し頭蓋骨を一部穴をあけ微小電極を挿入し顔面神経核に挿入する.顔面神経を末梢で露出し神経刺激を行い顔面神経核での神経活動電位の変化,神経発火頻度を記録し刺激頻度との相関性を現在分析中である.また顔面神経を結紮しその部位に浅側頭動脈による交叉圧迫を加えた顔面痙攣モデルを作成し,顔面神経誘発筋電図を記録し,また顔面神経核に定位的に微小電極を挿入し活動電位を記録しており,浅側頭動脈の拍動と顔面神経核の神経発火頻度の相関性また浅側頭動脈の拍動を抑制した時点でそれらの変化を解析し,顔面神経の機械的圧迫および拍動に対する顔面神経誘発筋電図及び顔面神経核に対する活動電位への影響を検討し分析中である. 2,顔面痙攣症例での臨床所見と血管内操作による血行動態と顔面筋誘発筋電図への変化との比較による検討 (1)現在顔面痙攣7症例の血管撮影時に体血圧・椎骨動脈圧・挿入血管の楔入圧を測定し,microcatheterの挿入が血行動態に及ぼす影響を記録し,同時に顔面痙攣及び顔面筋誘発筋電図の変化を検討し,顔面痙攣の病態を解析し,責任血管の同定を行っている.顔面神経に接触している末梢血管へのカテーテル挿入により挿入血管の楔入圧の低下に伴い顔面痙攣また及び顔面筋誘発筋電図における異常反射の消失を確認できており,消失の見られない2症例に椎骨動脈のバルーンによる閉塞により顔面痙攣また及び顔面誘発筋電図における異常反射の消失を確認できており術前に責任血管の同定と仮定し術中所見との比較検討を行った結果血管撮影上での予想血管と顔面神経への圧迫血管とが同一であった. さらに上記実験及び顔面痙攣症例を経験しさらなる病態解明を行う子定である.また神経原性高血圧をきたす動物実験への応用を平成12年度に行う子定である.
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Research Products
(1 results)