1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11770880
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
奥山 光彦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90261411)
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Keywords | 尿路結石 / シュウ酸カルシウム / 乳酸菌 |
Research Abstract |
ラットを用いて乳酸菌が及ぼすシュウ酸カルシウム結石形成抑制効果について検討した。8週齢Wistarラット(オス)を用いて実験を開始した。尿路結石形成ラットおよびシュウ酸カルシウム結石形成ラットは20mMシュウ酸ナトリウム自由摂取またはビタミンD3 2.5μg/kg(0.5μg/200g body)週3回強制投与添加群にて作成した。前記のラットに乳酸菌を1.0g/kg(200mg/200g body)週3回強制投与し、腸内細菌叢を改善させてシュウ酸カルシウム結晶形成抑制結果を検討した。短期飼育群と長期飼育群に分けて尿路結石形成の程度やシュウ酸カルシウム結晶形成について肉眼的および組織学的に観察するとともに以下の検討を行なった。主たる検討項目:血中生化学検査、尿中生化学検査、クエン酸、シュウ酸、便培養、腎湿重量、腎組織内カルシウム含有量などである。実験結果:各群間で血中生化学検査値に有意差は認めなかった。尿中カルシウム排泄量は乳酸菌投与群において減少する傾向を認めた。さらに乳酸菌投与群において尿中シュウ酸排泄量は減少したが、乳酸菌が及ぼす尿路結石形成抑制効果についてはさらに検討を要すると思われた。実験を通じて本研究は、全身のカルシウム代謝にも少なからず影響を与えていると思われた。よって今後は骨におけるカルシウム動態(骨粗鬆症などの有無)についても検討する必要があると思われた。
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