2001 Fiscal Year Annual Research Report
大水深海域における次世代型の海洋牧場の創出と人工湧昇流発生構造物の開発・実証
Project/Area Number |
11792023
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
仲座 栄三 琉球大学, 工学部, 助教授 (90180265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 智史 郵政省, 沖縄電波観測所, 主任研究員
伊良波 茂雄 琉球大学, 工学部, 助教授 (30045025)
津嘉山 正光 琉球大学, 工学部, 教授 (50044996)
川満 康智 (有)海岸環境調査研究所, 主任研究員
鹿熊 信一郎 沖縄県 水産試験場, 主任研究員
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Keywords | 湧昇流 / 栄養塩 / 黒潮 / 中規模渦 / 暖水塊 / 人工湧昇流発生構造物 / 海洋レーダー / サンゴ礁 |
Research Abstract |
主とする調査海域である残波沖における曳航観測および固定観測により,広域な海流と湧昇流観測が実施された.この観測は2ヶ月間に及び,その間中規模暖水塊の発生や台風の発生など海象と気象の大きな変化が発生した.残波海域では,地形性に起因する湧昇流と水平大循環流を捉えることに成功し,それが貧栄養塩海域として知られる開放性海域の栄養塩のソースを形成させていることが明らかとなった. さらに,観測は沖縄県石垣島でも行われ,遠浅な海岸における海流の流れ構造が調べられた.この観測データは,岬など地形が急峻な海域における海流特性と全く異なるとする結果を与えた.こうした海域において,本研究で提案する人工湧昇流発生構造物の機能が発揮されるとする知見を得た. 海洋レーダーや波浪観測網の整備は本年度も進められ,新たに南大東島観測ステーションが建設された.この観測網の整備により,海流観測が南西諸島海域の全域をほぼカバーするようになり,海流データの面的な情報を加えることが出来た. また,構造解析に当たっては,流体や弾性体の解析のための新たな構成方程式や支配方程式を見出すなど大きな成果を上げている.
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Research Products
(15 results)
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[Publications] 仲座 栄三: "Abnormal High Tides Induced by Surf-beats"27^<th> International Conference on Coastal Engineering. 27. 384-385 (2000)
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[Publications] 仲座 栄三: "超音波流速計が捉えた沖縄沿岸の流れ特性"琉球大学工学部紀要. 第60号. 21-26 (2000)
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[Publications] 仲座 栄三: "The Survival Crisis Faced by Coastal Ecosystems in Tropical and Subtropical Areas"9^<th> International coral reef symposium. 9. 171 (2000)
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[Publications] 仲座 栄三: "リーフ上伝承波の周期変化について-非線形分散波の成分波間エネルギー授受の観点から-"海岸工学論文集. 第47巻. 731-735 (2000)
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[Publications] 仲座 栄三: "非圧縮条件の中で非定常流解析は可能か?"琉球大学工学部紀要. 第62号. 15-20 (2001)
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[Publications] 仲座 栄三: "弾性体及び流体に関する構成方程式と支配方程式の構築"琉球大学工学部紀要. 第61号. 37-46 (2001)
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[Publications] Nadaoka K: "Sea-Surface Current Investigation Concerning Long-Distance Transport of Coral Planulae with HF Radar, Drifting Buoys and Numerical Simulations"9^<th> International coral reef symposium. 9. 237 (2000)
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[Publications] 津嘉山 正光: "Wave Transformation on the Coral Reefs"27^<th> International Conference on Coastal Engineering. 27. 382-383 (2000)
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[Publications] 津嘉山 正光: "Coral Bleaching on Okinawa in 1988:The Effects of Typhoons and Sea Temperature Changes from 1997-1999"9^<th> International coral reef symposium. 9. 380 (2000)
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[Publications] 伊良波 繁雄: "ハイブリットストレスモデルによる断塑性解析法"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.22. 115-120 (2000)
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[Publications] 伊良波 繁雄: "デジタル画像処理を用いたフリーメッシュ法による二次元応力解析問題への適用"土木学会学術講演会講演概要集. 第55回. V551 (2000)
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[Publications] 島袋 佳: "並列計算を用いたフリーメッシュ法によるコンクリートの引張破壊解析"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.22No.3. 139-144 (2000)
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[Publications] 伊良波 繁雄: "沖縄県でのコンクリート構造物の耐久性調査と維持管理に関する研究"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.23 No.1. 1177-1182 (2001)
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[Publications] 伊良波 繁雄: "海洋小動物の棲息を考慮した海岸構造物材料としてのポーラスコンクリートに関する研究"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.23 No.3. 187-192 (2001)
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[Publications] 鹿熊 信一郎: "A Water Temperature Monitoring Network Around The Ryukyu Islands Japan"9^<th> International coral reef symposium. 9. 375 (2000)