種分化のメカニズム

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11833005
• Research Institution: Shizuoka University
• Principal Investigator: 吉村 仁 静岡大学, 工学部, 教授 (10291957)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 千葉 聡 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10236812) ; 河田 雅圭 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90204734) ; 長谷川 孝博 静岡大学, 工学部, 講師 (40293609)
• Keywords: 種分化 / 性淘汰 / 個体ベースモデル / 強化 / 陸性貝類 / シミュレーション / 数値解析

Research Abstract

本研究は、種分化のメカニズムにかんする検証をシミュレーションによる理論的研究と化石や分子系統による実証的研究の二つのアプローチから行った。本年度は、前年度の基本モデルの様々なケースへの応用および様々な種分化の問題の理論的展開を試みた。特に、地理的な空間的配置・分布が氷河期などの環境変動を通して多種化を引き起こす種分化のプロセスなど大域的モデルを構築した。また、分化した種の共存安定の仕組みに関する考察として、格子モデルによる多種共存のメカニズムの解析を開始した。特に、草本群落の共存安定に関する格子モデルの作製を行った。また、草本群落の空間的異質性による群落構造・組成に関する研究を行った。これらは、分化した多種の共存メカニズムに関する理論研究へと今後発展する予定である。
また、性淘汰の個体ベースモデルの応用としてニッチェ分割をしていく同所的種分化のモデルなども考案した。また、性淘汰による種分化モデルの比較も行った。このように、基本モデルを中心にして、性淘汰による種分化理論の理論的展開を試みた。

Research Products

• [Publications] N.Nakagiri, J.Yoshimura, K.Tainaka: "Trade-off between diffusion and reaction in lattice system"Trans. Materials Research Society Japan. 26. 445-448 (2001)
• [Publications] M.Shiyomi, S.Takahashi, J.Yoshimura, 他: "Spatial heterogenity in a grassland community : Use of power law"Ecological Research. 16. 487-495 (2001)
• [Publications] N.Nakagiri, Y.Nakamura, H.Amagai, T.Tainaka, J.Yoshimura: "Behavior and Stability in a Complex lattice ecosystem"Proceedings of JICAST 2001. 1-4 (2001)
• [Publications] K.Tainaka, T.Yamashita, Y.Itoh, J.Yoshimura: "Explosive speciation induced by extinction"Proceedings of JICAST 2001. 18-21 (2001)
• [Publications] I.T.Hayashi, M.Kawata: "Evolution of postmating isolation : comparison of three models based on possible genetic mechanisms"Population Ecology. 43. 179-188 (2001)
• [Publications] M.Kawata: "Invasion of vacant niches and subsequent sympatric speciation"Proc. Royal Soc. London B. 269. 55-63 (2002)