1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11835049
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
山野 眞利子 大阪府立看護大学医療技術短期大学部, 助教授 (80192409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淵岡 聡 大阪府立看護大学医療技術短期大学部, 講師 (30290381)
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Keywords | 脳卒中モデル動物 / 神経活性物質 / c-fos / CaM Kinase II |
Research Abstract |
本研究は実験的に錐体路を破壊した脳卒中モデル動物を作成し,障害回復過程における脳内を詳細に検索し,回復に重要な働きを担う神経細胞群を見いだし,さらにその細胞群がどのような物質を作りだし積極的に働いているかを経時的に検索する。次に,破壊された細胞を補い代償性に働き出す神経細胞群を見いだすことを目的として,今回は免疫組織化学的に検討した。 動物群:マウスを用い,実験的に錐体路を片側電気破壊し、破壊数日後,数週間後,2ヶ月後の動物を作製し,安静時とトレッドミル走行後の脳内の活性物質の変化を,凍結切片を作製し免疫組織化学的に検索した。 神経細胞の動態:錐体路離断直後から経過を追って,脳内で正常と比較して,より活発に活動する神経細胞を特定する為に,細胞内のセカンドメッセンジャーとして働くc-fos蛋白の動態を調べたところ,c-fos蛋白は安静時では変化が不明であったが,運動させると健側では正常と同じく豊富な出現が認められたが,破壊後4日間術側ではc-fos蛋白がほとんど出現が認められず,神経細胞の活動が大幅に押さえられていた。このとき細胞内のCaM Kinase IIは,逆に術側で大幅に増加していた。このことは錐体路を障害された脳は4日間は術側で細胞内にCaM Kinase IIを大量に生産し,恐らくc-fosより下流の細胞の働きを押さえるように働く可能性が示唆された。
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