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1999 Fiscal Year Annual Research Report

ヒトの「遺伝性前頭葉てんかん」の家族性てんかんモデル犬の分子病理学的研究

Research Project

Project/Area Number 11836005
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

森田 剛仁  鳥取大学, 農学部, 教授 (70273901)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 日笠 喜朗  鳥取大学, 農学部, 助教授 (30165071)
芹川 忠夫  京都大学, 医学部, 教授 (30025655)
島田 章則  鳥取大学, 農学部, 教授 (20216055)
佐藤 耕太  鳥取大学, 農学部, 助手 (50283974)
竹内 崇  鳥取大学, 農学部, 助手 (20216849)
Keywordsてんかん / 脳波 / 遺伝 / イヌ
Research Abstract

当教室では突発性に全身性発作を生じ、それが数日から数カ月の寛解期を経て発作を反復する特発性家族性てんかんシェルティー犬の家系を獲得・維持している。本家系のてんかん発生メカニズム解明を最終目的とし,以下のような結果を得た。【材料と方法】1)脳波検査(家系犬6例):国際式10-20法により、生後経時的にキシラジン(1.0mg/kg,1.M)鎮静下で実施。2)脳内アミノ酸の検討:(1)脳脊髄液内(家系犬6例、正常シェルティー犬4例):混合深麻酔下,大後頭孔より採取。高速液体クロマトグラフィー電気検出器(HPLC-ED)によりグルタミン酸,グルタミン,アスパラギン酸,アスパラギン,アルギニン,グリシン,タウリン,GABA,スレオニン及びアラニンを定量。(2)in vivo脳実質内(家系犬5例,正常シェルティー犬4例):深麻酔下にて,過換気状態あるいはてんかん賦活薬投与後、前頭葉皮質からマイクロダイアリシス法によりサンプル採取。HPLC-EDによりグルタミン酸,グルタミン,アスパラギン酸,アスパラギン,アルギニン,グリシン,タウリン及びGABAを測定し,各アミノ酸の変動を検討。脳波測定を同時に実施。【結果】1)脳波検査の結果、発作初期には鋭波及び棘波が前頭葉優位に確認され,発作を長時間反復した症例では,程度に差はあるもののそれらが頭頂葉及び後頭葉にも検出された。2)家系犬の脳脊髄液内スレオニン値が高値を示した(家系例:549.35±72.94nmol/ml、対照例:301.71±87.51nmol/ml)。3)家系犬1例において正常換気から過換気状態(血中PCO2:15-25)に移行したときに高振幅鋭波の群発および棘波の散発が記録された。過換気状態ではグルタミン酸、グルタミン及びGABAの値が上昇した。他の家系犬および対照例では各アミノ酸の著明な変動を認めなかった。【考察】家系犬1例の大脳前頭葉における異常脳波出現と一致し,前頭葉皮質のグルタミン酸過剰産生を疑う所見が得られた。本所見は現時点では他の家系犬には認められていないが,今後検索を重ね検討する必要がある。さらに大脳脊髄液内のスレオニン高値の意義に関しても検討していく予定である。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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