1999 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタル化した音声・音楽信号のセル・オートマトンによる圧縮記述
Project/Area Number |
11837012
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
奈良 重俊 岡山大学, 工学部, 教授 (60231495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 丈介 広島大学, 総合科学部, 助手 (10282104)
永井 喜則 国士館大学, 政経学部, 助教授 (10167554)
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Keywords | セル・オートマトン / ルールダイナミックス / ビットパターン / 情報圧縮 / 音声・音楽 / 複雑さ / 圧縮率 / 信号対雑音比 |
Research Abstract |
-設定した研究課題のもとにシミュレーションを行い、得られた結果をまとめて国際会議において発表した。それによると、記述機能の実験的検証が得られ、かつ最大のポイントは、原理的に非可逆な特性を持つ従来方式による圧縮方法と比べ、原理的に可逆な圧縮が可能であることが示された点にある。現在その内容を纏めて専門論文誌に投稿すべく準備中である。また脳機能に関連して神経回路網のカオス的ダイナミックスのシミュレーションを行い、それをセル・オートマトンのルールによって記述する可能性を検討して将来の新課題創生への足がかりとした。 -また特許の執筆を行い、研究代表者が平成11年9月まで在任していた広島大学において、発明委員会の承認を得て特許申請を行った。 -本研究課題に関して広く議論を行うために、他研究機関から招いた研究者を含めての研究討論会を、研究代表者が異動となった岡山大学において行った。概略は次ぎのとおりである。 研究会名称:「第一回セルオートマトン研究会」 開催場所:岡山大学工学部・自然科学研究科棟 期間平成11年11月4日(木)〜6日(土) 招待講演: (1)「ルールダイナミクス系における時空間パターン-状態とルールの自己組織化」 金 成主(早稲田大学理工学部) (2)「海馬CA1及びCA3のセルオートマトンによる再構成」 龍野 正実(理化学研究所) (3)「ルールダイナミックスとその応用」 永井 喜則(国士舘大学)・相沢洋二(早稲田大学) (4)「1次元2状態3近傍セルオートマトンのルールダイナミックスを用いたディジタル音楽・音声信号の圧縮記述と音楽・音声信号の複雑さ」 和田 昌人(広島大学・工学研究科・情報工学専攻・修士課程大学院生) そのほか広島大学・総合情報処理センター、理学研究科、など所属のスタッフ、大学院生若干名の研究発表を依頼し、討論を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Wada,J.Kuroiwa & S.Nara: "Possibility of Digital Data Description by Means of Rule Dynamics in Cellular Automata"Proceedings of IEEE International Conference on SMC. vol.1. 278-283 (1999)
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[Publications] J.Kuroiwa,S.Nara & K.Aihara: "Functional Possibility of Chaotic Behaviors in a Single Chaotic Neuron Models for ・・…"Proceedings of IEEE International Conference on SMC. vol.1. 290-295 (1999)
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[Publications] 奈良重俊・山口陽子: "(訳書)脳機能の原理を探る(原著:Hermann Haken著;Principles of Brain Functioning)"シュプリンガー・フェアラーク東京. 413 (2000)
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[Publications] 奈良重俊・黒岩丈介: "バイオミメティックスハンドブック(長田義仁編)「脳を含む生体のカオス現象とその機能」"(株)エヌ・ティー・エス(近日出版予定). (2000)