1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11872010
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
稲葉 千晴 名城大学, 都市情報学部, 助教授 (20223232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清原 瑞彦 北海道東海大学, 国際文化学部, 教授 (60205036)
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Keywords | 第二次世界大戦 / 北欧 / ソ連 / 日本外交 / 情報収集 |
Research Abstract |
本研究では、第二次世界大戦中の日本・北欧協力によってすすめられた対ソ情報収集作戦「ステッラ・ポラーリス(北極星)作戦」についての解明を試みている。しかし、語学の壁もあり、国際的な研究チームを組まないかぎり、研究に着手できない。そこでフィンランド現代史研究のヘルシンキ大学人文学部Antti Kujala助教授とスウェーデン現代史研究のスウェーデン王立工科大学経営工学部Fredrik Ulfhjelm助教授の協力を仰ぎ、両国の既存研究を再検討し、どんな新資料が公開されたか分析している。稲葉と清原は、それぞれ昨年夏にフィンランドとスウェーデンを訪れ、ある程度の北欧側資料を収集することができた。スウェーデン王立軍事文書館と、フィンランド国立軍事文書館の資料がそれである。一方で、小野寺文書や浅井文書など、日本側既存資料と、外交史料館・防衛研究所図書館の史料を突き合わせて、困難ながら、日本側の新資料発掘に努めている。稲葉はWashington D.C.のNational Archivesを訪れ、アメリカ側の資料をHistoric Cryptologic Collectionから収集した。新資料の収集に基づいて、現在日本・北欧側双方別個に、本作戦の実態に迫っている状況である。 2000年5月21日には、日本国際政治学会の平成12年度研究大会の日本外交史部会において、稲葉が「北極星作戦と日本:第二次大戦中の北欧における対ソ活動」というタイトルで発表する予定である。さらに、同年8月23-6日のEuropean Association for Japanese Studiesの研究大会においても、同じタイトルで発表するつもりである。
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