2001 Fiscal Year Annual Research Report
人間ロボット間の情緒的コミュニケーションに関する研究
Project/Area Number |
11875064
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菅野 重樹 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00187634)
|
Keywords | 人間共存ロボット / 情緒コミュニケーション / WAMOEBA-2Ri / 物体把持 / センサ-モータ協調 / 階層型SOM |
Research Abstract |
本研究は,ロボットと人間との円滑なコミュニケーションの実現を目指し,ロボットの行動モデルの構成法,および人間とロボットの「情緒的コミュニケーション(人間の感情移入を伴うコミュニケーション)」に関する,実用的知見を得ることを目的としている.昨年度までに,内分泌系を参考とした感情モデルを持つ自律ロボットWAMOEBA-2Ri(ワメーバ,Waseda Artificial Mind On Emotion Base)を開発してきた. 本年度は更なるコミュニケーション機能向上を目指して,視覚機能およびアームシステムの機能向上を行い,物体の自律的な把持動作・操り動作を実現した.さらにコミュニケーションにおけるシンボル(言語)の扱いについて議論を行うためにセンサ-モータ協調の原理(Sensory-Motor Coordination)について考察し,新たに階層型のコホネン型SOM(Self-Organizing Map)を構築,WAMOEBA-2Riへの導入を行った. 本モデルは,下位に設置した複数のSOMが視聴覚などのセンサ情報,モータコマンドなどの運動情報を,それぞれ独立に分節化し,さらにそこで獲得した中間情報を上位SOMが一つのパターンとして分類(統合化)する.その結果,対象は感覚-運動のコンテキストとしてモデル化される. WAMOEBA-2Riのシミュレーションを用いて,把持動作中の各種情報(物体の色彩,手先幅-把持圧力の関係,アームにかかるトルクなど)にノイズを加え,そのとき階層型SOMが獲得する内部表現について分析を行った.その結果,次元の異なる情報間の干渉を防ぐことにより,対象の多様なモデル化(表現)が可能となることが確認された.
|
-
[Publications] T.Ogata, T.Komiya, S.Sugano: "Motion Generation of the Autonomous Robot based on Body Structure"Proc. of IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems(IROS 2001). 2338-2343 (2001)
-
[Publications] T.Ogata, T.Komiya, K.Noda, S.Sugano: "Influence of the Eye Motions in Human-Robot Communication"Proc. of IEEE/RAS International Conference on Humanoid Robots(Humanoid 2001). 83-89 (2001)