1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11875218
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石塚 悟 広島大学, 工学部, 教授 (70129162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝 史郎 広島大学, 工学部, 教授 (20020240)
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Keywords | 管状火災 / 高速気流 / 火災安定化 / パイロットフレーム |
Research Abstract |
流量範囲の異なる面積流量計を購入し、空気流量最大150Nm^3/h、プロパン流量最大25Nm^3/hの供給系を整備するとともに、小型燃焼風洞の導入部を改良したり、ボールバルブを採用して圧力損失の少ない配管系を製作した。その結果、最大混合気流速140m/s、この流速時で最高当量比3までのプロパン・空気混合気の高速気流を得ることが可能となった。 そこで、本装置を用いて、本年度は、次の3ケースについて実験を行った。まず、(1)管状火炎の補助を受けない主流そのものの火炎の安定性を把握するために、一様なノズル上に形成される火炎の安定範囲を主流流速と主流当量比のグラフ上で求めた。次ぎに、(2)パイロット火炎として用いる管状火炎そのものの安定性を把握するため、主流が燃料を含まない空気のみの場合に対して、管状火炎が安定に存在できる管状火炎側の当量比を求めた。最後に、(3)代表的な流速、当量比の主流混合気に対して、この火炎を安定に保持するための管状火炎側の当量比を測定した。 その結果、通常では、混合気流速が70m/sを越えると、火炎は全くノズル上に保持できないにもかかわらず、管状火炎をパイロット火炎として用いると流速140m/sまで容易に火炎をノズル上に保持でき、また、このときにパイロットに用いる管状火炎側の当量比は高々1(理論混合気)程度以下で良いことが明らかになった。したがって、管状火炎をパイロット火炎として火炎の安定化に利用する本方法の有効性が示された。 なお、この140m/sという流速は、現在空気源として用いているターボフロアの吐出圧1400mmAqでは限界の流速であり、来年度は、大型の空気圧縮機や貯気槽の利用などによりさらに高速の気流を用いて、本方法の限界に挑戦する予定である。
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