1999 Fiscal Year Annual Research Report
赤血球産生を制御するシグナル伝達分子の探索と機能解析
Project/Area Number |
11878142
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
吉村 昭彦 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (90182815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 秀雄 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (60289361)
大坪 素秋 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10211799)
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Keywords | チロシンキナーゼ / JAK / STAT / エリスロポエチン / ノックアウトマウス / c-kit / SH2 / PH |
Research Abstract |
赤血球造血の制御機構を解明するために我々は造血幹細胞に特異的に発現する遺伝子の解析を行った。まず骨髄細胞をセルソーターにて造血幹細胞を分画し、この細胞集団からPCR増幅を経てcDNAライブラリーを作成した。これを酵母two-hybrid用のベクターに組み込み、c-kitをbaitとしたスクリーニングを行った。その結果STAP-1と呼ぶ新規遺伝子をクローニングした。この遺伝子はPleckstrin homology(PH)ドメイン,Src homology2(SH2)ドメインを有するアダプター分子でc-kitによってチロシンりん酸化された。RT-PCRの結果、STAP-1の発現はc-kitを有する骨髄細胞に限局することが明かとなった。また最も高い発現はCD34low/-Sca-1+c-kit+Lin-の幹細胞分画に得られた。現在生化学的な解析を行っている。 次にエリスロポエチン受容体からのシグナルを制御する分子として、我々がクローニングしたCIS3の機能解析を行った。CIS3は胎児肝臓の赤芽球前駆細胞に強く発現していた。生理機能を明かにするためにノックアウトマウスを作成した。CIS3-/-ノックアウアトは胎性致死であり、受精後12日以前は野生型と大きな形態の差はないが12.5-15日胚では全身での出血が見られた。また特に肝臓では構造が崩れており有核の胎児型赤血球で充満していた。胎児肝細胞をEPO存在下で培養すると野生型マウスにくらべてはるかに大きなBFU-E(前期赤芽球前駆細胞)コロニーが形成された。また赤芽球前駆細胞においてCIS3とJAK2の会合が確かめられた。したがってCIS3は胎児造血幹細胞においてEPO/JAK2シグナルを負に調節する因子であることが示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Masuhara M,et al.: "Molecular cloning of murine STAP-1,the stem cell-specific adaptor protein containing PH and SH2 domains."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 268・3. 679-703 (2000)
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[Publications] Marine JC,et al.: "SOCS1 Deficiency Causes a Lymphocyte-Dependent Perinatal Lethality."Cell. 98・5. 609-616 (1999)
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[Publications] Marine JC,et al.: "SOCS3 Is Essential in the Regulation of Fetal Liver Erythropoiesis."Cell. 98・5. 617-627 (1999)
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[Publications] Matsumoto A,et al.: "Suppression STAT5 Functions in Liver,Mammary Glands,and T Cells in Cytokine-Inducible SH2-Containing Protein 1 Transgenic Mice."Mol.Cell.Biol.. 19・9. 6396-6407 (1999)
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[Publications] Yasukawa H,et al.: "The JAK-Binding Protein JAB Inhibits Janus Tyrosine Kinase Activity Through Binding in the Activation Loop."EMBO J.. 18・5. 1309-1320 (1999)
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[Publications] Yokouchi M,et al.: "APS,and adaptor protein containing PH and SH2 domains,is associated with the PDGF receptor and c-Cb1,and inhibits PDGF-induced mitogenesis"Oncogene. 18・3. 759-767 (1999)