2011 Fiscal Year Annual Research Report
キャッサバの遺伝子組換えによるキャッサバモザイク病耐性植物の作出
Project/Area Number |
11F01081
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三位 正洋 千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NTUI ValentineOtang 千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | バイオマス / 組織培養 / 遺伝子組換え / ウイルス耐性 / 植物体再生 / エネルギー作物 / 外被タンパク質 / Agrobcterium |
Research Abstract |
1.キャッサバモザイクウイルスの外被タンパク質遺伝子から得た短い断片をもとにGateway entry vector, pCR8-TOPOにクローニングしたのち、pEKH2INまたはpTRV2 RNAiベクターに組み込んだ。これらをAgrobacterium tumefaciensのEHAIO5系統にtriparental matingで導入し、EHA105pEKH2INcasmvaiおよびEHA105 pTRV2casmvaiと名付けた。現在この菌株をタバコに接種し、形質転換シュートを誘導中である。 2.タイで育種された高デンプン含量品種、KU50、およびアフリカの在来系統TMS0603を用い、茎頂培養由来のin vitro植物から腋芽を採取し、カルス誘導に及ぼす植物ホルモンの条件を検討した。両品種とも、picloram単独添加の培地でカルスを誘導し、この培地で数回継代を繰り返す間に不定胚が形成されることを確認した。さらに、その一部はサイトカイニン単独添加培地で緑化し、発芽することが明らかになった。この方法では培養開始から最短3ヶ月で幼植物が得られた。現在、この方法で得られたembryogenic callusを用いて、EHA101pIG121Hmを用いて遺伝子導入条件を検討すると共に、これと平行して構築した2種類のRNAiベクター、EHA105pEKH2INcasmvaiおよびEHA105pTRV2casmvaiについても形質転換を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始時期が遅くなったため、約半年間の仕事であるが、当初予定した内容についてはほぼ完了し、次年度に向けての準備ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
キャッサバについては、予備実験でAgrobacteriumによる形質転換が困難なことがわかっている。従って、今年度は、前年度で得られた不定胚形成能力をもったカルスを対象に、EHA101pBI121菌株を用いて、GUS遺伝子の発現を指標に形質転換条件を重点的に検討する。得られた結果を基に、RNAiベクターについても形質転換に用いていく。
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