2012 Fiscal Year Annual Research Report
疾患関連タンパク質における機能決定アミノ酸残基の予測
Project/Area Number |
11F01210
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Research Institution | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
Principal Investigator |
水口 賢司 独立行政法人医薬基盤研究所, 創薬基盤研究部, プロジェクトリーダー
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DESSAILLY Benoit Hugues 独立行政法人医薬基盤研究所, 創薬基盤研究部, 外国人特別研究員
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Keywords | バイオインフォマティクス / タンパク質ファミリー / タンパク質構造 / 予測 / アミノ酸残基 / タンパク質機能 / 自然免疫 / 進化 |
Research Abstract |
本研究では、バイオインフォマティクス手法を用いて、タンパク質中で機能発現に重要な役割を果たすアミノ酸残基(以下、「機能部位」と呼ぶ)とその役割を同定することを目指している。前年度は、タンパク質ドメインを機能分類したスーパーファミリーについての大規模データセットを構築した。本年度の研究実施計画として、1)このデータセットを用いた解析による、スーパーファミリー中でのアミノ酸配列および立体構造上の特徴と既知の機能部位との比較および、2)疾患関連タンパク質上の機能決定アミノ酸残基とその役割の解明、を掲げた。まず項目1については、今回の解析により、多くのタンパク質スーパーファミリー内で、立体構造上の多様な場所が機能部位として利用されていることを見いだした。これは、特定のタンパク質の立体構造については特定の場所にのみ機能部位が存在する、という一般に通用している概念に修正を促し、タンパク質機能部位の進化についての新たな知見を与えるものである。この結果は、前年度来の研究成果と合わせて、論文として発表した(Dessailly et al., 2013)。また、項目2については、核酸によって引き起こされる自然免疫に関わる重要なタンパク質であるSTINGに注目した解析を実行した。STINGタンパク質に、抗がん剤である5,6-ジメチルキサンテノン-4-酢酸(DMXAA)が直接作用を及ぼす可能性を検証するために、ドッキングと機能部位の解析を行なった。この結果は、共同研究者による一連の実験結果を解釈し、DMXAAによるシグナル伝達に関する新たな仮説を生み出すことに貢献した(Tang et al., 2013)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究実施計画に掲げた今年度の目的をおおむね達成した。主要な結果は、外国人研究員を筆頭著者とする査読付論文として発表し、また自然免疫関連タンパク質の実験研究に参加し、成果を示す論文の共著者となった。
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Strategy for Future Research Activity |
外国人特別研究員辞退のため、残念ながら本研究課題の直接の継続はできないが、将来、別の形で共同研究を再開したいと考えている。特に、受入研究室で開発した統合データウェアハウスTargetMineによる疾患関連候補タンパク質の解析と、本研究課題の成果であるタンパク質機能部位の解析を組み合わせ、共同研究による新規実験データも用いることで、自然免疫に関与するパスウェイのより一層の解明を進めたい。
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[Journal Article] The chemotherapeutic agent DMXAA is a unique IRF3-dependent type-2 vaccine adjuvant2013
Author(s)
Tang CK, Ito J, Jounai N, Aoshi T, Obata K, Kobiyama K, Dessailly BH, Kuroda E, Akira S, Mizuguchi K, Coban C, Ishii KJ.
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Journal Title
DOI
Peer Reviewed