2011 Fiscal Year Annual Research Report
2011年東日本大震災津波による土砂移動現象に対する境界層モデルの適用
Project/Area Number |
11F01367
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 仁 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MOHAMMAD BagusAdityawan 東北大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 津波 / 土砂移動 / 海浜地形変化 / 侵食 / 東日本大震災津波 / 数値シミュレーション / 遡上 / 孤立波 |
Research Abstract |
2011年3月11日に発生した東日本大震災津波は東北地方を中心として甚大な人的・物的被害をもたらした他に,大規模な海浜地形変化の変化ももたらしている.本研究では,津波の流動・土砂移動モデルを用い,東日本大震災津波による土砂移動・海浜変化の再現を通じて,モデルの検証,および必要に応じてモデルの改善を行うことを目的としている. 今年度は5ヶ月のみの実施期間であり,主に準備期間とした.まず,津波による土砂移動現象,ドライな砂面上を流れる流体運動および砂移動現象に関する文献調査を実施した.次に,数値モデルの開発に着手した.波動モデルとしては浅水流方程式およびk-ωモデルを組み合わせた方程式を用いた.その結果,ドライな砂面を計算するための波先端部における境界条件を定めることが出来た.このモデルをダムブレーク問題に適用し,実験結果との比較の結果,良好な計算結果を得ることが出来た.これらの成果を,日本自然災害学会東北支部(1月),および土木学会東北支部技術研究発表会(3月)において発表を行った.詳細なモデル計算との比較は次年度以降の学術研究会において発表を行う予定である. さらに,次年度以降の検証データとするために,2011年東日本大震災津波により被災した砂浜海岸において地形変化に関する調査を行った.研究対象としては,これまでも研究がなされている仙台海岸とした.あわせて,空中写真の分析を行い,地形変化のデータを整備した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の目標とした既往研究レビュー,モデルの開発,その検証について検討を終えた.さらに2011年3月11日の東日本大震災津波に伴う海浜変形調査まで実施することが出来たことにより,標記の判断に至った.
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進展しており,研究計画通りに今後も推進する予定である.従って,計画の変更などは無い.
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Research Products
(8 results)