2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11F01710
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金子 邦彦 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
COLLIAUX David 東京大学, 大学院総合文化研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 神経ネットワーク / 非線形力学系 / カオス / 適応 / 分岐 / 集団運動 |
Research Abstract |
神経の応答に適応過程を導入して、これによって、発火率変化がどのように影響され、また神経集団の振る舞いに変化が生じるかを調べた。具体的には、膜電位の変化に関して2つの遅い電流の効果を導入して、それらが発火率に与える影響を導入した、非線形のintegrate-and-fire神経モデル(Adaptive Expo、nential Integrate and fire Orstein-Uhlenbeck (AEIOU)モデルを考案して、数値的および力学系の解析によりその効果を調べた、その結果、2つの適応過程のうち、一方が発火の閾値に、他方が発火の応答関数に影響することを見出した。それがコラムの活動に与える影響を平均場の解析によって調べ、特に、遅い発火のオンオフ的な不規則振動をもたらすことを示し、その意義を議論した。これとともに、この神経素子が結合した力学系を調べて力学系の分岐解析も行なった。 また、学習過程での力学系の変化の予備的数値計算をおこなっている。そのほか、博士論文の研究の延長で、視覚野の実験データをもとにした理論モデルの研究を続行している。一方で、金子の方では関連して、速い、遅いという異なる時間スケールを持つ力学系固有の一般的な研究も行った。 これらの研究にあたっては、北大津田教授や理研、そのほかの国内の研究会に参加し、情報を収集し、また研究の方向性、脳科学への意義について議論を重ねた。 研究成果はCo11iauxがフランスで行われた国際会議Neuro2012でポスター発表し、その一端はproceeding論文として発表している。実験家を含めて多くの参加者と議論した。また沖縄、京都の国内研究会にも参加して、発表、討論を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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