2011 Fiscal Year Annual Research Report
SATにおける高度な制約伝播と並列マルチエージェントプラニング
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11F01743
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
平山 勝敏 神戸大学, 大学院・海事科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SURYNEK Pavel 神戸大学, 大学院・海事科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 協調経路計画問題 / 配置変更問題 / SAT符号化 |
Research Abstract |
本年度は、協調経路計画問題の解のメイクスパンを改善するという内容の論文を国際会議ICTAI-2011(採択率27%)で発表した。また、マルチメディアデータのための機械学習に関する論文を国際会議MICAI-2011で発表し、優秀ポスター賞を受賞した。 本年度取り組んだ配置変更問題については現在も継続して研究を進めており、現在は第一フェーズが終わった段階である。配置変更問題とは、与えられた制約条件のもとで物体を目標地点に再配置する問題であり、この場合の制約とは、どの物体が同じ位置を占めることができるか、あるいは、どの物体なら動かすことができるかなどの主に物理的な制約である。この問題を解くアルゴリズムは、倉庫内で複数のロボットを操作してコンテナの配置を変えるなどの問題に適用することができる。現在、このテーマの論文を準備中である。 また、本共同研究を通じて、協調経路計画問題に対する新たな研究成果を得ることができた。具体的には、協調経路計画問題をSATに符号化してSATソルバーで解くというものである。提案する新しい符号化法を使うことにより、協調経路計画問題で従来は解くことが非常に困難であった問題例に対しても、最適かそれに近いメイクスパンをもつ解を発見できることが分かった。これに関する研究成果を現在著名な国際会議の一つに投稿中である。 さらに、大域制約のSAT符号化法に関する研究も行なった。協調経路計画問題に現れるall-different制約を符号化する際、良く使われる通常のpair-wise符号化法では非常に効率が悪いことが知られている。そこで、本研究では、ある種の変数順序を符号化することを提案し、それにより特にUNSATの場合に効率が向上することが分かった。これに関する研究成果も現在著名な国際会議の一つに投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
協調経路計画問題に対する新しいSAT符号化に関する具体的な成果が得られた。これは、配置変更問題にも適用可能だと考えられ、今後の研究の基盤技術として期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
協調経路計画問題に対するSAT符号化の性能を向上させ、よりコンパクトな符号化、および、より高速な求解を目指す。また、all-different制約の符号化法をこの枠組みの中に統合し、さらなる効率の向上を目指す。さらに、配置変更問題に対してこれらの技術を適用する。
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Research Products
(2 results)