2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11F01749
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
落合 理 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FILIPPO.A.E. NuccioMortarinoMajnoDiCapriglio 大阪大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | Coleman mao / Euler系 / p進L函数 |
Research Abstract |
本年度の本研究費による研究のメーンテーマは,局所ガロア表現に対するexponential mapをガロア表現の変形空間で補間することである.このような補間を構成することは様々なp進L函数の構成や多変数の岩澤主予想を得るための非常に大事なステップである.ある固定されたガロア表現の円分変形の場合には,ColemanやPerrin-Riouの研究によってこのような問題が解決されていた.研究代表者は,2003年に出版した論文において,代数群GL(2)に対するnearly ordinaryな肥田変形においてこの問題を解決した.これは円分変形以外の場合としては初めてのものである.引き続いて2011年に完成したFrancesco Lemma氏と共著のプレプリントにおいてよりランクの高い代数群GSp(4)のnearly ordinaryな肥田変形に対しても(適当な条件の下で)この問題を解決した.かくして,nearly ordinaryの条件の下では大きな進歩が得られている.一方で,GL(2)の場合に置いてもColemanによる変形族のようなnearly ordinaryでないが興味深い変形がありこれらの変形においてもexponential mapの補間の問題を考えることは有益である. 本年度は,こういったnearly ordinaryでない一般化を目指して (1)古典的なPerrin-Riouの結果の(一般的な変形の拡張を目指した)証明の再分析 (2)non ordinaryな場合のintegralityに関する基礎付けの研究 を行った.およそ先に進むに必要になると思われる性質の大半を確立することが出来た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
外国人研究員の来日は11月のはじめであり,今年度の研究開始期間は短かったが既にPerrin-Riouの仕事の拡張の方向性に関していくつかのアイデアを得ることが出来た点で順調な進展を遂げたと言える.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度得られた結果をもとに引き続き目的とするColeman mapの証明の核心に迫って行きたい.
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