2012 Fiscal Year Annual Research Report
セミアクティブアシスト機構とエネルギ制御によるパワー及びスキルアシストの同時実現
Project/Area Number |
11J01391
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
日下 聖 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | パワーアシスト / スキルアシスト / セミアクティブ機構 / エネルギー制御 |
Research Abstract |
本研究は弾性材とアクチュエータから成るセミアクティブ・アシスト機構による周期運動のアシストを研究対象とし,これまで行ってきたパワーアシストを実現する制御法の拡張として,負担軽減だけでなく動作矯正を行うスキルアシスト制御法に関して研究を行っている. 本年度は研究計画の通り,前年度の結果であるスキルアシストの理論的解析及び,その効果の検証を論文としてまとめて現在英文誌に投稿中である.単純なパワーアシストのみの制御法と比較して有意水準5%で操作者の運動が改善されており,動作矯正効果を確認することができており,被験者へのヒアリングからも単純なパワーアシストのみでは運動が乱されるように力が働くが,スキルアシストを適用することによって運動を目標運動上へ誘導し,運動のずれを修正するように働くため,力だけでなく運動そのものを楽に実行できることが確認している. また,スキルアシストの動作改善効果を任意の量に制御するためのスキルアシスト率制御に関しても新たに開発し,その効果を検証した.これは,過度な動作矯正は運動を乱す方向に働いてしまったり,パワーアシストとスキルアシストの効果がトレードオフであるとの観点から,スキルアシスト率の任意量への制御が同時実現のためにひつようである.国内会議2件,国際会議1件でその効果を報告し,現在和文誌にその結果を論文としてまとめて投稿中である. 次年度は,パワーアシストとの同時実現のために,パワーアシストとスキルアシストの調和のために更に解析・検証を進めている.また,スキルアシストの応用の創出を視野に入れて研究を進めている.具体的には歩行アシスト等の実応用デバイスの開発,及びそれにスキルアシストを搭載し,リハビリテーション等の応用を行うことを考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パワーアシストとスキルアシストの同時実現を目標に研究を進めており,当初の予定通り,スキルアシストに関する理論的な解析と基礎的な構成の実験装置を用いてその効果の検証を終え有意水準1%でスキルアシストの動作矯正効果を確認した.上記について現在,論文としてまとめて英文誌に投稿中である.また,新たにスキルアシストの効果を所望の値に制御するための制御則を新たに開発し,論文として和文誌に投稿中である.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に大きな変更は無く,スキルアシストに関しては基礎研究としてはまとまったため,応用研究の創出を視野に入れて研究を進める.また,現在は本研究の大目標であるパワーアシストとの同時実現に向けて,スキルアシスト率とパワーアシスト率の双方を同時に任意の値に制御することを目標に研究を遂行中であり,引き続き基礎研究として理論的解析と実験による効果の検証を行い,その有用性を示す。同時に実応用を考えた実機開発についても考え,そちらでの効果・有用性の検証も進める.
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Research Products
(5 results)