2011 Fiscal Year Annual Research Report
現代アラブ世界におけるメディア秩序の再編に関する研究
Project/Area Number |
11J03593
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
千葉 悠志 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 中東 / アラブ / メディア / コミュニケーション / メディア / 国際関係論 / 地域研究 / 公共性 |
Research Abstract |
本研究は、アラビア語の国際ラジオ放送や衛星放送などの放送メディアに着目し、中東地域研究と国際コミュニケーション研究の双方を架橋しながら、アラブ・メディアの動態を明らかにすることを目的としている。とくに、20世紀半ば以降のアラブ世界における「地域的な情報秩序」の形成と展開を、歴史的背景を踏まえながら明らかにしようとするものである。初年度にあたる平成23年度には、(1)ヨルダンとドバイでのフィールドワーク、(2)アラブ・メディアに関する一次資料を含めたリソースの収集を集中的におこなった。 (1)ヨルダンとアラブ首長国連邦に滞在した際に、複数の放送局を訪問し、関係者への聞き取り調査をおこなった。また、メディアシティと呼ばれる放送局誘致のための経済特区を訪れ、そうした経済特区の関係者に対して聞き取り調査をおこなった。これらの現地調査を通じて、次年度以降の研究をおこなうにあたって不可欠な、現地のメディア関係者からの研究協力が得られた。 (2)資料収集については、上述の現地調査の際にアラブ・メディアに関する一次資料を含めた文献・資料を集めた。とくに2011年1月以降の「アラブの春」によって、メディアの果たした役割に着目が集まったことから、メディア関連の文献が多数上梓されており、そうした文献を大量に収集した。 以上の作業を通じて、アラブ・メディアの地域的な動態を包括的に把握することができた。次年度以降の研究に役立つ資料・文献の収集、人間関係の構築をおこなうことが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
フィールドワークを通じて、アラブ世界の多数のメディア関係者との関係構築が図れた。とくにヨルダンとドバイでは、メディア産業界の要人から研究協力が得られたことで、次年度以降の研究に大きな進展が望めるようになった。さらに論文や外国語による研究報告を多数おこない、研究成果の公開も当初の計画以上に進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
論文の投稿や、学会での報告など研究成果の公開を図る。また、これまでの研究成果をまとめ、博士論文執筆をおこなう。
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Research Products
(3 results)