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2011 Fiscal Year Annual Research Report

新規設計法による有効なsmall RNAの開発

Research Project

Project/Area Number 11J04144
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

依田 真由子  東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員DC2

Keywordssmall RNA / RNAサイレンシング / miRNA / siRNA / RISC / miR-451
Research Abstract

microRNAは、自身と相補的な配列を持つ標的遺伝子の翻訳を負に制御することで、生体内の様々な生命現象を緻密に制御するsmall RNAである。近年では、癌や生活習慣病、感染症などヒトのさまざまな疾患とmiRNAとの関連性が指摘されており、医療応用の面でも関心が高まっている。miRNAは単独で機能するわけではなく、複数のタンパク質とRNA-induced silencing complex(RISC)と呼ばれる複合体を形成してはじめて機能することができる。
これまでの研究で、私はヒトにおけるRISC形成過程の詳細を明らかにした。その結果をもとに、small RNAの動作原理に基づいた高い効果が期待できるsmall RNA二本鎖を論理的にデザインすることを目標とし、研究を行ってきた。
通常small RNA二本鎖は、熱力学的に不安定な5'末端をもつ鎖がガイド鎖となりRISCを形成し、もう片方の鎖はパッセンジャーと呼ばれRISCの形成過程中に分解される。しかし、このガイド鎖とパッセンジャー鎖の規定は厳密ではなく、時にはパッセンジャー鎖もRISCを形成し、ターゲット遺伝子ではない他の遺伝子に作用することがある(off-target効果)。
一方、2010年に報告された新たなmiRNA(miR-451)の生合成・RISC形成経路を使えば、ガイド鎖とパッセンジャー鎖に分かれることなく、全てがガイド鎖となりRISCを形成することができる。
そこで私は、miR-451の経路を利用すれば、"off-target効果"を回避し、従来のsiRNAよりも特異的に目的遺伝子だけに作用することの出来るsmall RNAのデザイン法を確立することが出来ると考えた。しかしながら、この経路に関与している因子は未だ分かっていない。現在私はこの経路の全貌を明らかにする為に、生化学的手法を用いて関与している因子の探索を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2010年に新しいmiRNAの生合成過程が報告され、そちらの経路を使った方がより特異的に作用することの出来るsmall RNAのデザイン法が確立できると考え、途中で研究計画の変更を行ったため、当初の計画よりも遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

引き続き、miR-451の生合成・RISC形成経路に関与している因子の同定を進めていく。
まずは生化学的手法を基本に因子を同定し、経路の全貌が明らかになする。
その後、miR-451をもとに実際に標的遺伝子の発現を従来のsiRNAよりも特異的に制御できるかについて検証を行っていく予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks]

    • URL

      http://www.iam.u-tokyo.ac.jp/tomari/

URL: 

Published: 2013-06-26  

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