2011 Fiscal Year Annual Research Report
戦後東アジアにおける<越境>管理体制の成立に関する歴史社会学的研究
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11J06907
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
朴 沙羅 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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| Keywords | 国際移動 / 国境管理 / 占領史研究 |
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| Research Abstract |
本年度は、国内・国外で文献調査とインタビュー調査を行った。
まず、国内での調査としては8月に沖縄県公文書館で、終戦直後の「密貿易」に関する沖縄軍政府の文献を調査し、9月には国会図書館で、「密航」・「密貿易」、入国管理局設立、外国人登録法制定に関する占領軍(GHQ)の文献を収集した。
並行して、5月から6月にかけては大阪市・東大阪市・交野市にて、在日コリアン1世を対象としたデイサービスセンターにて、「密航」経験者に対してインタビュー調査を行い、6名から回答を得た。9月には静岡市にて「密貿易」や闇市取引経験者に対して個人宅や静岡市平和資料センターにてインタビュー調査を行い、1名から回答を得た。また、2012年2月には石垣市・浦添市・那覇市・宜野湾市にて、主に個人宅に手「密貿易」経験者に対してインタビュー調査を行い、5名から回答を得た。
国外での調査としては、7月に韓国大田市にある国家記録院、ソウル特別市にある大統領記録院・ナラ記録院、済州市にある済州4・3記念館および済州4・3事件研究所にて、資料収集を行った。収集した資料の内容は、1945年ごろから朝鮮戦争直前までの韓国(南朝鮮軍政府)における「密出入国」の概況および住民登録制度の成立に関係する文書である。また、済州特別市にて、かつて「密出入国」を見聞きした高齢者に対してインタビュー調査を行い、4名から回答を得た。
調査の結果は論文にまとめられ、現在『社会学評論』・『史学雑誌』・『Ethnic & Racial Studies』に投稿中である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2011年度中に行うことを予定していたインタビュー調査と文献調査がほぼ完了し、論文投稿を4本(うち1本が年度内に掲載)、口頭発表を4回行うことが出来たため。また、その業績を踏まえて、2012年度内に博士論文を執筆するよう、担当教員と相談がまとまったため
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| Strategy for Future Research Activity |
今年度は査読論文の掲載を目指すとともに博士論文執筆に集中する。文献資料やインタビュー資料を必要とする場合は、適宜調査を行う。
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