2012 Fiscal Year Annual Research Report
授業/授業外にわたる大学生の学習ダイナミズムについての研究
Project/Area Number |
11J07850
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
河井 亨 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 高等教育 / 大学教育 / 大学生学習論 / 学習研究 / サービス・ラーニング |
Research Abstract |
本研究は、日本の大学生がどのように授業外での活動/学習と授業での学習の間の関係を組織化しているかを検討し、学生の学習の実態とより深い学習の可能性を明らかにすることを目的とするものである。 2011年度・2012年度に集中的に進めた研究を課程博士学位論文(教育学)「授業/授業外にわたる大学生の学習ダイナミクスについての研究―ラーニング・ブリッジングの検討―」としてまとめた。この論文は、大学生の授業での学習と授業外での学習とその間の関係を学習ダイナミクスと捉え、その実態と可能性を明らかにすることを目的とした論文である。この論文では、授業/授業外にわたる学生の学習ダイナミクスに関して、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)における教育実践調査研究と「大学生のキャリア意識調査2010」に基づく全国調査研究を結びつけ経験的かつ理論的に研究を進めた。この学位論文は、本研究課題のもとで取り組まれた研究の成果がまとめられている。 2012年度は、2011年度の成果を踏まえ、発展的な研究を進めた。第一に、サービス・ラーニング研究として、実践の中で進められる効果的なリフレクション支援の方法を検討した(福祉教育・ボランティア学習学会研究紀要20号)。第二に、立命館大学サービス・ラーニングセンターの教育実践における学生の経験と学習成果との関連を明らかにする調査研究と、その中でのラーニング・ブリッジングとリフレクションの役割を検討する調査研究を進めた(日本教育工学会論文誌36巻3号・4号)。第三に、ラーニング・ブリッジングと、授業での深い学習アプローチと学生の人生形成とが連動していることを調査研究によって明らかにした(日本教育工学会論文誌36巻3号)。
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