2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11J08607
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安西 眸 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | フローダイバータ / 脳動脈瘤 / 最適化 / CFD / ステント |
Research Abstract |
本年度は主に,昨年度までに開発を行ってきたステント形状自動最適化プログラムを用い,様々な3次元理想形状サイドウォール動脈瘤に対して最適ステント形状の算出を行った. 先行研究では動脈瘤への流入領域形成には親血管の曲がり・捻じれによる2次流れ,慣性力が影響していると考えられており,したがって動脈瘤形状が異なると流入領域も異なることが知られている.それぞれの動脈瘤形状の流れを計算したところ,固有の局所的な流入(Bundle of Innow, BOI)が観察された. その後,ネック部に複数本のストラットを初期形状ステントとして留置したところ,動脈瘤へのBOIが変化する形状が見られた.BOIが変化する形状ではネック部中央に,親血管を流れる主流のせん断によって瘤内の流れが引きずられる流れを形成していることが分かった.対して,BOIが変化しない形状ではせん断により駆動する流れではなく,親血管の2次流れによる比較的広いBOIが観測された.ネック断面における速度成分を調べたところ,前者ではネック断面に平行な速度成分が支配的であり,後者では垂直な速度成分が支配的であった.現在用いているステントモデルはネック平面上に構築されており,したがってネックに平行な速度成分に比較的強く働きかけると考えられ,したがって平行速度成分が支配的な形状ではステント留置によりBOIが変化すると考えられる. その後,初期形状ステントを最適化したところ,どちらの形状においても,初期形状ステント留置時の流入領域で密なステント形状へと変化した.BOIは初期形状ステント留置時から変化はしなかった.このステント形状の傾向はBOIへのストラット留置が血流低減に効果的である先行研究に一致している. したがって動脈瘤周りの流れ構造を解析することで最適なステント形状を提案できる可能性が3次元動脈瘤に対しても示唆された.また近年では動脈瘤の治療や破裂の予測のため,動脈瘤形状を分類する研究が多く行われている.そこで,瘤形状の分類に伴い,ステント形状についても分類し対応付けることで,新しい医療デバイス設計に関する知見が得られる可能性が示唆される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は主に、格子ボルツマン法を用いたステント形状の自動最適化プログラムの開発に取り組んだ。その結果、動脈瘤形状の変化に伴い最適なステント形状も異なることが示された。近年では動脈瘤の治療や破裂の予測のため、動脈瘤形状の分類に関する研究が行われている。本年度の成果を鑑みると、動脈瘤周りの血流動態に伴い、ステント形状についても分類し対応付けることで、新しい医療デバイス設計に関する知見が得られる可能性が示唆されたことから、目的の達成に大きな前進を遂げたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は曲がり管に対して様々な角度で接続された3次元理想形状動脈瘤を用いて、血流動態と最適ステント形状の関連付けを行ってきた。今後はさらにケース数を増加し、曲がりに加え捻じれを含む形状を構築し、最適化を行う。さらに実形状動脈瘤に対しても、血流動態とステント形状の関連付けを行っていく。また同時に、動脈瘤周りの血流動態を分類するため、瘤周りの流れ構造を解析し新たなパラメータを探索する。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] A Cyber-Physical System for Strain Measurements in the Cerebral Aneurysm Models2012
Author(s)
Chaoyang Shi, Masahiro Kojima, Carlos Tercero, Hitomi Anzai, Makoto Ohta, Katsutishi Ooe, Seiichi Ikeda, Toshio Fukuda, Fumihito Arai, Makoto Negoro, Keiko Irie, Guiryons Kwon
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Journal Title
Proceedings of IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS 2012)
Peer Reviewed
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