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2013 Fiscal Year Annual Research Report

海洋酸性化が引き起こす造礁サンゴからソフトコーラルへの群集シフトの評価

Research Project

Project/Area Number 11J09389
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

井上 志保里  東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)

Keywordsソフトコーラル / 造礁サンゴ / 硫黄鳥島 / 海洋酸性化 / CO2 / 光合成 / 石灰化 / 飼育実験
Research Abstract

前年度まで研究では, 硫黄鳥島には火山性ガスによって酸性化した海域が存在し, 中程度のpCO2 (800μatm)ではソフトコーラルのヒラウミキノコ(Sarcophyton elegans)が密生することが分かった. また, 飼育実験からこのヒラウミキノコは高pCO2では光合成速度が上昇するという長所を持つこと, 光合成が石灰化を促進することによって昼間は骨片の石灰化が悪影響を受けないことが分かった. しかし, 同時に夜間においてはCO2が上昇するに従って骨片の溶解量が大きくなり悪影響を受けていることも判明した. このことが, 硫黄鳥島の最もpCO2が高くなる範囲においては造礁サンゴだけではなくソフトコーラルも生息しなくなることの一因である可能性がある. そのため, 本年度はこれまでの実験で再現していたpCO2 (2,000μatm)よりも, さらに高pCO2 (4,000μatm)での影響を飼育実験によってみることで, 硫黄鳥島の高pCO2域でヒラウミキノコも生息しない理由について解明することを目標とした. また, 硫黄鳥島だけでなく, 将来的には普遍的に起こる現象である可能性を検証するために, 硫黄鳥島で採集するソフトコーラルを用いるのではなく, 沖縄県の一般的なソフトコーラルとして(Sarcophyton glaucam)を用いた. 同時に, 同じく代表的てきな造礁サンゴエダコモンサンゴを比較対象とした. 飼育を15日間行い, 自然光下で, 朝, 昼, 夕, 夜において様々な光量下で代謝を測定した. その結果, ウミキノコの方は光合成が促進されたのに対して, エダコモンサンゴでは光合成の促進が確認されなかった, これは, 硫黄鳥島のウミキノコと同じ結果である. また, 4,000μatmとこれまでみなかったpCO2においても光合成の促進は行われたことから, 光合成の面からは, 硫黄鳥島のソフトコーラルが高pCO2 (2,000μatm)に生息できない理由は解明できなかった.

Strategy for Future Research Activity

(抄録なし)

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] サンゴ礁における造礁サンゴからソフトコーラルへの群集シフトの可能性と生態系への影響2014

    • Author(s)
      井上志保里・高橋麻美
    • Journal Title

      日本サンゴ礁学会誌

      Volume: 16 Pages: 1-17

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-07-15  

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