2013 Fiscal Year Annual Research Report
住宅の水回りから読み解く台湾住民の生活変容─清朝末期から現代まで─
Project/Area Number |
11J10302
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
新田 龍希 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 台湾 / 植民地 / インフラ / 土地 |
Research Abstract |
本年度は補足的に史料調査を実施した他は、論文の執筆に時間を費やした。夏には台湾・台北で史料調査を実施し、国立台湾大学図書館、中央研究院台湾史研究所档案館、国家図書館、国立台湾図書館などで史料を収集した。また史料収集期間中に台湾在住の台湾史研究者とも交流を深めた。 前年度までに都市計画でのインフラ整備、及び土地所有権に関する考察を進めてきたが、本年度は水道インフラの整備と関係の深い、外国人の居住地の制度的考察を進めた。外国人が天津北京条約以降台湾の開港場に居住するにあたって、まず確保したのが水源であり、日本の台湾統治以降も、その水資源を利用して水道インフラの整備を実施したのである。この両者の関係を明らかにする上で、本年度は主に背景となる外国人の土地(永代借地権)問題を考察した。 成果としては、論文等に関しては台湾で出版された論文集陳翠蓮・川島真・星名宏修主編『跨域青年学者台湾史研究第五集』(台北 : 国立政治大学台湾史研究所、2013年)に拙論「日治初期台北的市区改正――以市区計画委員会議案為主」が掲載されたほか、『アジ研ワールド・トレンド』に史料紹介「台湾史研究とアジ研図書館」を寄稿した。学会・研究会報告としては、新世代アジア史研究会にて研究報告をしたほか、東京大学総合文化研究科と政治大学台湾史研究所の台湾史研究生交流論壇にて中国語で報告を行った。また助成期間終了後はあるが2014年5月に開催される日本台湾学会学術大会での報告も確定している。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(4 results)