2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11J10330
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
中村 友昭 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | カテゴリ分類 / 確率モデル / ディリクレ過程 / マルチモーダル |
Research Abstract |
今年度は、申請者がこれまで研究を行なってきたロボットによる物体概念の理解の基礎となるアルゴリズムをさらに拡張を行った.これまで提案してきたモデルでは,物体をいくつに分類すればよいかといった情報を予め与える必要があった.そこでこの問題を解決するため,今年度の前半では,マルチモーダルカテゴリゼーションにノンパラメトリックベイズモデルの1つであるHDP(Hierarchical Dirichlet Process)を導入した.ディリクレ過程を用いることで,物体を分類する際に最適なカテゴリ数が自動的に決定できることを示した. さらに,これまでは物体概念の獲得のみを目的としていた.しかし,実際に我々が用いている概念の中には,色を表す概念や形を表す概念など物体以外の様々な概念が存在する.そこで,マルチモーダルカテゴリゼーションを拡張し,これらの概念を獲得できるモデルBagof Muhi modal HDP (BoMHDP)を提案した.これは,様々なモダリティの重みを変化させた様々なモデルを作成し,人が概念に関する単語を教示することで,教示された単語がどのような概念を指すものかを学習するモデルである. また,以上のように静的な情報だけでなく,動的な情報をカテゴリ分類するたゆのアルゴリズムに関する研究も行った.この研究において提案するモデルは,Hierarchical Dirichlet Process Hidden Markov Model(HDP-HMM)の拡張であり,時間的に変化するマルチモーダルな情報の分類が可能である.現段階では,ロボットの視覚情報とハンドの位置情報を分類し学習することで,丸いものは転がりやすいが,四角いものは転がりにくいといった物理的な知識の獲得が可能となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は計画通りに進んでおり,その成果の発表として学会発表や論文の投稿も行っており,おおむね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
動的な情報の分類では,現段階では単純なデータの分類のみをおこなっている.今後は,実際にロボットから取得した,より複雑な情報を分類し,提案手法の有効性を確かめる.また,提案手法により未観測な情報である未来を予測することで,より高度なロボットによる理解が実現できることを示す. 巨最終的にこれらのアルゴリズムをロボットへ実装し,理解をベースとした行動選択アルゴリズムを実装し,実環境で提案手法が有効であることを示す.
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