• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2011 Fiscal Year Annual Research Report

人の視覚特性を考慮したハイダイナミックレンジ画像の表示方法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11J10771
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

三鴨 道弘  広島大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)

KeywordsHDR画像 / 視覚特性 / 残像 / リアルタイムアプリケーション
Research Abstract

本研究の目的は,ハイダイナミックレンジ画像を,人の知覚に基づいてディスプレイにリアルに表示する手法の開発である.これを以下の4つの手順で行う計画であった.
1.人の視覚特性に関する視覚・生理学の知見を調査し工学的手法を用いた視覚特性モデルの構築
2.視覚特性モデルを用いた,全輝度領域に対応可能な統一的なトーンリプロダクション手法の設計と実装
3.設計したトーンリプロダクション手法のリアルタイムアプリケーションの開発
4.評価方法の確立と開発した手法の検証
平成23年度は上記1.と2.の達成を目標にし,おおむね達成できている.
1.について,強い光を見た後に発生する生理的な現象である,残像を表現するモデルを開発中である.残像は日常頻繁に知覚する現象であるにも関わらず,今までに,コンピュータグラフィクスでは表現方法が開発されていない.そのため,本研究の新規性は高く,また,今後の残像表現モデルの,礎となりうる研究である.強い光を見た後に発生する残像を表現するため,モデルには,その特徴である輝度・色相の時間経過による変化を,視覚・生理学による計測結果を基に取り入れた.それぞれ,残像が発生した後,消えてゆく様子を表現するため,発生した残像が消えるまでの間に変化する色相を表現するためである.
2.について,開発中のモデルはトーンリプロダクション手法に容易に取り込めるように設計した.そのため,トーンリプロダクション手法を用いた表示方法を行うことができる.しかし,統一的なトーンリプロダクション手法にするにはさらに検討が必要である.
この成果をコンピュータグラフィクス分野で上位の学会,EUROGRAPHICS2012において,取り組中の研究として発表する.
現在は,問題を単純化するため,光源だけが存在するシーンを適用対象とし,また,CPUを用いて実装している.今後は,2.の改良はもちろんのこと,3.に取りかかり,より複雑なシーンに適用,また,GPUを用いたリアルタイムアプリケーションの開発に着手する.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

現在,人の視覚特性である残像を表現するモデルを開発し,纏めることができる段階にある.これについては,現在取り組中の研究として,国外の学会に発表予定である.また,このモデルはトーンリプロダクション手法に簡単に取り込めるように設計した.しかし,統一的なトーンリプロダクション手法にするにはさらに検討が必要である。全体的にみると順調に進展していると言える.

Strategy for Future Research Activity

引き続き,計画に基づいて,平成24年度は3.を目標に研究を行う.現在,前述したように,1.については纏めることができる段階にある.したがって,まず,この纏めた結果を論文として投稿する.さらに,2.を改良し,残像表現手法と組み合わせる.具体的には,既に我々が研究成果として発表している,薄明視から暗所視の領域に対するトーンリプロダクション手法に提案する残像表現手法を試みる.また,このとき,明所視の領域で不具合が生じるならば,その改良を行う.そして,3.へ移行し,実世界のデータをパラメータとして持つ,リアルタイムアプリケーションの開発に当たる.さらに,ここまでを纏め,学会発表や論文投稿を行う.

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 2011 Other

All Presentation (1 results) Book (2 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 視覚特性を考慮した残像表現手法2011

    • Author(s)
      三鴨道弘
    • Organizer
      ビジュアルコンピューティングワークショップ2011
    • Place of Presentation
      和歌山市
    • Year and Date
      2011-11-24
  • [Book] InTech Computer Graphics, chapter "Fast Local Tone Mapping, Summed-Area Tables and Mesopic Vision Simulation"2012

    • Author(s)
      Marcos Slomp, Michihiro Mikamo, Kazufumi Kaneda
    • Publisher
      InTech Computer Graphics, http://www.intechopen.com/(掲載決定)
  • [Book] 薄明視における視覚特性を考慮したトーンリプロダクション手法2011

    • Author(s)
      三鴨道弘, Marcos Slomp, 玉木徹, 金田和文
    • Total Pages
      93
    • Publisher
      日本工業出版
  • [Remarks] 図書:InTech Computer Graphics, chapter "Fast Local Tone Mapping, Summed-Area Tables and Mesopic Vision Simulation"に関するwebページのURLです

    • URL

      http://www.eml.hiroshima-u.ac.jp/demos/fast-mesopic-tmo/

URL: 

Published: 2013-06-26  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi