2011 Fiscal Year Annual Research Report
車両センサーネットワークを用いた都市リアルタイムサービスへの応用
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11J11048
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
太田 香 公立大学法人会津大学, コンピュータ理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 車両アドホックネットワーク / ワイアレスセンサ・アクタネットワーク / ユビキタス・コンピューティング |
Research Abstract |
都市リアルタイムサービスにおいては、いつでもどこでもリアルタイムに収集データをユーザに提供することが最重要で、データ量の少ない時間帯や場所を補完する必要がある。そこで私達は、実測値の特徴を分析し、道路区分同士の関連性を生かしてリアルタイムに交通情報を補完する手法を国際学会にて発表した。その分析データを元に、いかに収集データを効率的にユーザに配布する方法を考慮した。車両センサネットワーク上で、車両は車・車間通信や車・路間通信によってデータのやりとりがされるが、私達はまず車・路間通信におけるデータアクセスの効率化に着目した。高度道路交通システムの発展で、将来は路側機を利用して、交通情報だけでなくインターネットアクセスや、動画や音楽などのダウンロードサービスが期待されているため、より効率的な車・路間通信が必要である。ネットワークに繋がった路側機と通信する場合、主に車両は路側機と通信すれば十分な情報が得られるだろう。しかし、災害等の影響により、路側機が一部のネットワークしか利用できなくなった場合、車両が収集した様々な情報を路側機にアップロードすることで、他の車両が路側機を通じて情報を得る事ができる。そのようなデータアクセスのスケジューリングに関する研究をまとめ、国際学会への論文投稿を準備している。 また、私達はモバイルアクチュエータを使った効率的なセンサデータの収集とイベント発生予測の手法についての研究にも取り組んだ。都市リアルタイムサービスにおいて、モバイルアクチュエータはマンパワーに代わる道路やその周辺を監視する役として期待できる。提案した手法はシミュレーションによって検証され、その有効性が示された。 以上の研究成果の一部は国際論文誌・学会に投稿し、採録されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の実施計画における3つのタスクのうち、(1)実際の測定値を解析し、交通の性質を調査については既に達成しており、(3)VANETのための分散ノードクラスタリングアルゴリズムについては、現在国際学会の投稿を準備している。(2)路側機(RSU)のための分散ローカライゼーションアルゴリズムについては、より実用的な災害時の対応に研究の重みを置き、関連するタスクとして「モバイルアクチュエータによるイベント発生予測」について取り組み、その成果を国際論文誌で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題である都市リアルタイムサービスの応用として、特に災害時における車両セシサ・ネットワークを利用したデータ収集・分散にフォーカスして研究を遂行する。具体的には、効率的な車・路間通信のデータアクセス・スケジューリングを提案し、車・路間通信を補足するためめ車・車間通信によるデータ分散アルゴリズムについても検討する。これらの提案するアルゴリズムや手法は、シミュレーション実験によってその性能を評価する。研究成果は、随時積極的に国際学会・国際論文誌に投稿し、発表していく。
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