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2012 Fiscal Year Annual Research Report

黄色ブドウ球菌のコロニースプレッディング能力調節に与る分子機構の解明

Research Project

Project/Area Number 11J11070
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

大前 陽輔  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(PD)

Keywords黄色ブドウ球菌 / コロニースプレッディング / 移動能力 / 毒素
Research Abstract

本研究課題「黄色ブドウ球菌のコロニースプレッディング能力調節に与る分子機構の解明」の目的は、黄色ブドウ球菌が軟寒天上を滑走する移動能力であるコロニースプレッディング能力について、その分子機構を明らかにすることと、黄色ブドウ球菌の病原性発揮における意義を明らかにすることである。本年度において私は、黄色ブドウ球菌の細胞外分泌因子の中からコロニースプレッディング阻害因子として精製・同定したδ溶血毒素に立脚し、コロニースプレッディング能力の分子機構の解析を行った結果について、Journal of Biological Chemistry誌に論文発表を行った。これは、採用第1年度目に得られた研究成果を発表したものであり、細菌が自己の移動能力を分泌因子により負に制御する事を示した初めての例である。また、本年度において私は、宿主因子として一般的な血清のコロニースプレッディングへの効果を解析し、ウシ血清を軟寒天培地に添加する事により黄色ブドウ球菌のコロニースプレッディングが促進される事を見出した。そこで、コロニースプレッディング促進活性を指標とした精製を行い、2つの血清タンパク質にコロニースプレッディング促進活性がある事を見出した。本研究成果は、黄色ブドウ球菌の移動能力であるコロニースプレッディングに対して作用する宿主因子を初めて同定したものであり意義があると考える。本研究成果については現在論文投稿準備中である。以上、これまでの2年間で得られた研究の成果は、コロニースプレッディング能力調節に与る分子機構の解明については大きな進展があったと言える。また、コロニースプレッディングの病原性発揮における意義についても、マウス感染モデルにおける意義の証明にまでは至らなかったものの、宿主因子の同定までは行う事が出来たという点で、一定の成果が得られたと考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Inhibition of colony-spreading activity of Staphylococcus aureus by secretion of δ-hemolysin2012

    • Author(s)
      Yosuke Omae, Kazuhisa Sekimizu, and Chikara Kaito
    • Journal Title

      The Journal of Biological Chemistry

      Volume: 287 (19) Pages: 15570-15579

    • DOI

      10.1074/jbc.M112.357848.

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-16  

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