2011 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内電位計測に向けたナノスケール先鋭化VLS電極アレイの開発
Project/Area Number |
11J55493
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Research Fellow |
牛流 章弘 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ナノプローブ / VLS結晶成長法 / 細胞内電位計測 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
本研究では脳・神経メカニズム解明の発展に向け、刺入型電極による細胞内電位計測に向けたナノスケール先鋭化マイクロプローブアレイの開発により、in-vivo下において多チャンネルで複数の細胞から同時に細胞内電位計測を行うという、新たな計測ツールの確立を目指している。さらに、ナノスケールのプローブアレイという特徴を活かし、局所的にDNA導入するナノインジェクターへの応用可能である。これまでにも細胞への遺伝子導入を目的とした様々なナノスケールのインジェクターが提案されている(ガラス管、Siナノプローブやカーボンナノチューブ(CNT))。しかし、これらプローブは長さやアレイ化などの点で課題が残る。これに対し、我々が提案しているVLS結晶成長法によって製作するナノスケール先鋭化Siアレイを遺伝子導入デバイスへと応用することで、今までにない多点、高密度の遺伝子導入用プローブアレイの実現が期待できる。本年度はこのDNA導入デイバスの実現を主として行った。 提案しているDNA導入デバイスはVLS結晶成長によるSiプローブとプローブ先端加工技術によるナノチッププローブ(プローブ長20μm、先端曲率半径150nm)に対し、スパッタリング方によるAu/Ti成膜することで製作した。製作したナノチッププローブ用いて、実際にHEK293細胞に対し改変YFPを用いて遺伝子導入実験を行った。培養したHEK293細胞に対し改変YFPを滴下、先鋭化Siプローブを細胞に対し刺入することで複数の細胞に対して同時に遺伝子の導入に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ナノチップ先鋭化プローブを用いたDNA導入に成功しており、ある程度の研究成果を得るまでに至っている。しかし、配線処理を施したナノチッププローブアレイが現在製作途中であり、当初の目的の一つである電気的評価が行えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
電極材料の選定は終わっているため、デバイスの完成及び電気的特性の評価を急ぎたい。
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Research Products
(3 results)