2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11J56072
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
MATSUZAKI Kenji 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 放散虫 / 古海洋 / 第四期 |
Research Abstract |
現在、データの収集はかなり進み、融合研究は形になりつつあります。私が行った融合研究は微化石学の放散虫群集、化学の浮遊性有孔虫の酸素・炭素同位体分析、原生の放散虫の生物研究です。 今年度は3地点のコア試料の分析を行いました。スコットランド沖のCruise Marion Dufresneのコア(MD992282)でボルドー第1大学(フランス)との合同研究をし、微化石研究と化学分析を行いました。90サンプルの浮遊性有孔虫群集と酸素同位体データを出しました。Jamstecの日本近海である下北沖のコア(C9001C)では、170サンプルの放散虫用スライドを作成し、170サンプルの微化石放散虫群集を完了しました。Jamstecの房総沖のコア(C9010EとC9010F)の550サンプルの処理し、酸素・炭素同位体分析用に浮遊性有孔虫(Globorotalia inflata)の拾いだしを550サンプルで行いました。この酸素・炭素同位体比は、現在高知大学池原実准教授に分析をしていただいています。また、この房総沖のコアでは、放散虫用スライドを190枚作成し現在研究中です。2011年12月には、独立行政法人科学技術振興機構(Japan Science and Technology Agency)とフランスのCentre National de la recherche Scientifique(CNRS)の合同研究に参加し、生きている放散虫の研究を行いました。参加理由は現在の放散虫の生物研究を発展させ、放散虫でより質の高い古環境復元を行うことを目的としています。来年度は、残りのサンプルの処理を終了させ、論文を書くことと学会発表に集中するつもりです。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験、サンプルの処理、データ集めは順調だと思いますが、できれば今年度中に国際論文に一本Acceptをとりたかったです。今年度はそこに集中して、論文3本投稿するのを目指しています。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題終了後にはいままでになかった日本太平洋沖の亜寒帯地方から熱帯地方の約100万年前の海洋変動復元を可能にします。その中で特別な温暖化の氷期の現象をはっきり示し説明することができます。現在のデータでもその氷期中の温暖化の理由についていくつか仮説が考えられます。このような研究やデータはまだ世界的にはそろっていないので、本研究がStandardになれます。
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Research Products
(5 results)