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2000 Fiscal Year Annual Research Report

中性子散乱によるプロチウム吸蔵合金の構造研究

Research Project

Project/Area Number 12022216
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

福永 俊晴  京都大学, 原子炉実験所, 教授 (60142072)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 恵司  京都大学, 原子炉実験所, 助手 (80324713)
Keywordsメカニカルアロイング / 中性子回折 / 中性子零散乱合金 / 水素吸蔵合金 / アモルファス合金 / ラーベス合金 / 原子構造 / Bhatia-Thomton型構造因子
Research Abstract

メカニカルアロイング(MA)法を用いてTi-Zr系ならびにTb-Fe系の結晶並びにアモルファス材料の水素吸蔵合金を作製した。
1.Ti-Zr系水素吸蔵合金
TiとZrの状態図は全率固溶体であり、このような系ではTiとZr原子の組成分布はランダムに配列する。それ故にTiとZrの中性子に対する干渉性散乱振幅が負と正であることを利用すれば、Ti-32.4at%Zr組成で中性子零散乱合金となる。中性子零散乱合金での中性子回折から得られた強度からBhatia-Thomtonの定義に基づいて得られた構造因子ならびに分布関数は濃度-濃度相関を表している。この場合、系全体が完全固溶体であるので、得られた濃度-濃度相関分布関数はTi-Zr相関を示す小さな負のピークを示す以外非常に揺らぎの少ないものであることが明らかにされた。さらに、Ti-32.4at%Zr中性子零散乱合金組成の粉末を水素雰囲気(中性子散乱のために重水素を使用)中でメカニカルアロイングを行い(Ti-32.4at%Zr)D_<0.12>アモルファス合金を作製した。Ti-32.4at%Zr中性子零散乱合金は水素を吸蔵することにより、その組成揺らぎが助長されることが明らかとなった。特に水素原子との親和力の違いによりD原子の周りのTiとZr原子の位置が変化していくものと考えられる。
2.Tb-Fe系の水素吸蔵合金
この系ではTbならびにFe粉末を1:2の割合で混合し、重水素雰囲気中でメカニカルアロイングを行った。この系では結晶性水素吸蔵合金とアモルファス水素吸蔵合金がそのミリング条件の違いにより結晶性が保持されたり、アモルファス化が促進されたりすることが明らかになった。それぞれ、水素原子の存在位置が異なっていることも明らかとなった。アモルファス化においては水素原子と親和力の大きいTb原子で構成する4面体に水素が入ることにより、結晶構造がゆがみ、アモルファス化が促進されることが明らかとなった。

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Published: 2002-04-02   Modified: 2016-04-21  

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